最近は本当にテレビというものを見なくなりました。シーズンが始まったら我が栄光の読売巨人軍の試合中継は観ると思うのですが,その他はねえ・・・。見たいという番組が見当たらないのですよ。先日,たまたまNHKで「音楽白熱教室 第1回 神と王に仕える音楽~バッハ~」という番組を見つけて観ましたが,これは大変良かった。こういう観たい番組というのは最近ではとても少なく,特に民放などくだらない企画ばかりです。
特に私が嫌いなのは,いわゆるひな壇芸人などによるトーク番組です。楽屋裏や内輪の話で自分達が大声で盛り上がっているだけで,こんな番組はたとえお金をもらっても全く観る気はしません(笑)。
ただ,何となくいいなと思って割とよく観ている番組が2つありまして,1つ目はNHKで毎週土曜日の午後7時30分から放送されている「ブラタモリ」,2つ目は,テレビ東京で毎週日曜日の午後6時30分から放送されている「モヤモヤさまぁ~ず2」です。これらはいずれも町中をブラブラ歩いて回り,史跡,珍しい店などを紹介し,地域の人たちとの微笑ましい交流もあります。特に前者は学問的にも為になる内容でもありますし(歴史や文化),タモリと一緒に町中を歩き回っているNHKアナウンサーの桑子真帆さんもなかなか良い。とびきりという訳ではないけど割と美人で,控え目で上品,決して出しゃばらず,声の質も抑制が利いていて耳に心地よいのです。ワーとかキャーとか甲高い声でしゃべりまくる女子アナとは全然違います。
何で私はこの2つの番組を割と良く観るのでしょうか。他に観るべきものがないという消去法的な面もありますが(笑),この2つの番組に共通しているのは出演者の肩の力が抜けており,適当な脱力感もあり,視聴者としても気楽に見ることができ,不愉快な要素が少ないというのが共通している点でしょうね。
さて先日,自宅の居間のテーブルに「タモリ学」(戸部田誠著,イースト・プレス)という本が何気なく置かれていました。どうやら娘が知人から読むのを薦められて借りてきたようです(笑)。
その本を斜め読みしましたが,これが結構面白い。タモリの物の考え方,感じ方が手に取るように分かるのです。やはりタモリは肩の力が抜けています。テレビで目にし,視聴者(少なくとも私)が感じるとおりです。
タモリは「俺から言わせてもらえば、皆が力入れすぎなの。」と述べ,画面から飛び出さんばかりに大声を張り上げる芸人たちを見てもうるさく感じるだけだという趣旨のことも述べています(笑)。そして「感情を入れれば入れるほど客は引く」とも・・・。さらには「俺、熱い人ダメなんだよ、熱く語る人いるじゃん。『やんなきゃ!』『やっていかなきゃ人間はダメなんです!』って。そういう人いるとすごい俺テンション下がるの」とも言っています(同著204頁~206頁)。
そしてタモリが常々言っていることは,「やる気のある奴は、去れ」だそうです(爆笑)。