7月28日は私が神と崇めるヨハン・セバスティアン・バッハの命日ですから,この日には,このブログでは決まってその話題を書くようにしていたのですが,今年は忙しさにかまけてそれもできませんでした。でも,バッハの音楽はいつも聴いて慰められております。
その代わりの音楽の話題といっては何ですが,伝説のディーヴァと呼ばれた歌手,前野曜子のことを書きたいと思います。まだ私が中学生の頃ですかね,ペドロ&カプリシャスの初代ヴォーカルとして,あの名曲「別れの朝」を歌っていました。とても佳い曲だと思います。このバンドの歴代ヴォーカリストとしては,今もソロで活躍されている高橋真梨子という歌手が有名ですが,実はこの前野曜子という歌手はその前任者だったのです。
彼女は宝塚歌劇団を1年半ほどで退団し,リッキー&960ポンドというバンドに加入したのですが,これもほどなくして脱退し,ペドロ&カプリシャスの初代ヴォーカルとして活躍したのです。素晴らしい歌唱力で,「別れの朝」なども大ヒットしました。しかし,人気絶頂だったのにほどなくしてペドロ&カプリシャスを脱退してアメリカに渡ったり,短期間で日本に帰国して,グループないしソロで歌手として活動しました。歌手としての天賦の才を活かして映画の主題歌やテレビアニメのテーマ曲を歌ったりもしたのです。
でも,本当に惜しいことにアルコール依存症などが深刻化し,肝臓病を患い,闘病生活の後に40歳の若さで夭折(孤独な死)。歌手としての才能に恵まれていましたが,いわゆる破滅型の人生だったのかもしれません。
しかし,彼女の歌は誠に素晴らしい。ペドロ&カプリシャスのリーダーだったペドロさんは,高橋真梨子は技術的に上手く歌う,前野曜子は心で歌うなどと評していたようです。二代目ヴォーカルの高橋真梨子の歌手としての実力は世間が認めるところですが,少なくとも「別れの朝」という曲だったら私は前野曜子の歌うこの曲が好きです。所詮好みの問題ですけどね。
そこで,「前野曜子」というキーワードで検索していたら,何と2年前の7月31日(7月31日は彼女の命日)に,彼女のベスト・アルバム(CD)が発売されていることが分かったのです。
私は早速通販で購入しようと必死で探しました。でもあるサイトでは「現在お取り扱いできません。」と記載されていましたので,販売数が少なく希少なのかもしれません。ようやくあるサイトでは「お取り寄せ」ができるとのことですが,取り寄せができなければ購入は難しいということでした。現在,入荷を待っているところです(笑)。こうなったら,どんな手を使ってでも入手したいものです(笑)。
商品(CD)の紹介として,次のような記載がなされていました。
「今尚数々の名歌手からリスペクトされ、伝説のディーヴァと呼ばれる前野曜子は、1972年ペドロ&カプリシャスの初代ヴォーカルとして颯爽とステージに登場し、「別れの朝」を大ヒットさせオリコン1位を獲得した。他にもリッキー&960ポンドやソロとして60年代終わりから80年代まで活動。稀な美貌と歌唱力を兼ね備えていた彼女は、その資質を充分に発揮させる事なく惜しくも1988年に40歳という若さで急逝。彼女が遺した音源のほとんどは、2011~12年に“前野曜子メモリアル・コレクション・シリーズ”(初期リッキー&960ポンドの音源を除く)として全7タイトル(内6タイトルが初CD化)がCD発売された。そして没後30周年記念に当たる2018年、レーベルの枠を超え彼女の貴重な歌唱を凝縮した初のベスト・アルバムが完成」
果たして,私の手に入るのかしらん。