まずは新幹線で岡山を目指します。私の座席の隣には,つい先日結婚35周年をめでたく迎えたうちのカミさんです。普段,いろいろと苦労をかけておりますのでその慰労をかねて(税金の還付が思いの外多かったということもあります(笑)),温泉で浮世の垢でも落とそうかということに相成りました。
私はこれまで香川県,徳島県,高知県は旅したことがあったのですが,愛媛県は未体験でしたし,うちのカミさんは一度も四国に渡ったことがないということでしたので,今回は旅先として伊予松山・道後温泉を選択しました。さて,やはり旅となると気分は緩々となりますので,私は新幹線の車中で朝っぱらから缶ビールと乾き物のおつまみです。カミさんも楽しそうです。それに,この2泊3日の旅行中は連日快晴に恵まれ,ありがたいことでした。
岡山までは順調でしたが,ここでダイヤに乱れが生じました。岡山から松山までは「しおかぜ」という特急で移動する予定になっていたところ,人身事故があったとのことで予定した車両が運休になり,1本後の「しおかぜ」に変更になったのです。私たちは時間調整を余儀なくされましたが,美味しい駅弁を車中でいたたくために岡山駅で駅弁を購入し(もちろん缶ビールも),1本後の「しおかぜ」に無事乗車したのです。
さて,岡山から松山までは特急でも移動に約2時間40分かかり,長い旅ですよ。でも今回は敢えて飛行機での移動はやめ,車窓から美しい瀬戸内海や山間部のまだ満開に近い美しい桜などを眺め,ゆっくりと温泉に浸かるような旅にしたのです。そして「しおかぜ」の車窓からの眺めは正にそのような美しい風景でした。
ようやく松山に到着です。古いけど味わいのある松山の駅舎からは,伊予鉄道の市内電車(路面電車)で道後温泉駅へ・・・。道後温泉に到着した時は既に午後3時半ころになっておりました。噂に聞いた道後の温泉街はなかなか風情があり,人出も思ったより多く,お土産物屋さんで名物のじゃこ天と伊予柑を買いました。接客のおばさんのとても感じの良いこと。知人からは道後に行ったらじゃこ天を食べなきゃ,と言われていたから早速買い求めたのです。今回は少し山の手にある英国風のホテルを予約し(連泊),チェックアウトを済ませて一休みしました。この日は長旅の疲れもありましたから,名所の観光は翌日に回して温泉の一番風呂を目指しました(笑)。
結局一番風呂という訳にはいきませんでしたが,ほぼ貸し切りの状態で露天風呂も楽しめました。手足を思い切り伸ばして,体は温泉でポカポカです。道後温泉は聖徳太子もここを訪れたという伝説が残っており,いい湯に浸かって極楽,極楽・・・。そして夕食の前に,夫婦そろってマッサージを頼みました。2人の年配の女性の按摩さんで技術は確かです。マッサージで体をほぐした後は,割と軽く夕食を済ませて明日の観光に備えました。私のビールは定番ですが,カミさんは珍しくチューハイを飲んでおりました(笑)。・・・(続く)