前にもこのブログで触れたことがありますが,昨年末から顕著に特に右眼の視力低下,そして不同視(左右の著しい視力差)を自覚しておりました。こりゃいかん,ということで今年の3月に意を決して眼科を受診したのです。
そうしたところ,精密な検査を経て,「白内障」の確定診断を受けました。皆さんご存知のとおり,白内障は目の中のレンズの役割をする水晶体が濁る病気で,主な原因は加齢です。とうとう私もそんな年齢になってしまったのです(笑)。
主治医の先生に私が恐る恐る「手術の適応がありますか?」と尋ねたところ,即座に「あります。」との回答。左眼は右眼ほどではないにせよ,どうせ手術をするならば同時期が良いとのことで(左眼もいずれ進行していく),私もためらうことなく手術を受けることを決意したのです。
5月17日には右眼,同月24日は左眼の白内障手術を受けることにし,20日間ほどは手術前検査,手術,術後検査,養生などでほとんど仕事になりませんので,万障繰り合わせて日程を設定しました。
みなさん,白内障手術ってどんなものだと思います?私が受けた(受ける)のは,「超音波水晶体乳化吸引術」です。目薬で局所麻酔し(要するに意識消失を伴わない麻酔),角膜を切開し,機械で濁った水晶体を細かく砕いて吸い出し,その後に眼内レンズを挿入するのです。15分間くらいの手術で,入院などせず日帰りできるのです。
これで眼と視力が蘇るのであれば嬉しい限りです。思い起こせば,確かにこれまで目を酷使してきましたものね(笑)。両親からいただいた愛着のある水晶体さん,よく頑張ってくれましたね。ありがとう(笑)。それと同時に,「ああ,自分もそんな年齢を迎えたのか。」と感慨ひとしおです。
手術自体は短時間で済むとはいっても,術前検査は多項目にわたります。眼圧検査,屈折検査,視力検査,角膜検査,眼底検査,OCT(光干渉断層計),視野検査,血液検査,涙道検査,超音波検査などを受ける必要があります。苦痛を伴うものはありません。
さて,17日は右眼の手術。その眼科医院は中規模の医院ですが,医師もスタッフも信頼でき,しかも術前・術後は落ち着いた環境の部屋(リカバリールーム)で過ごし,術後には飲み物と軽食が出ますし,タクシーの手配やタクシー料金の補助もされます。
17日の右眼の手術前は,やはり生体への侵襲行為でもありますので,内心は非常にビビッておりました(笑)。手術着に着替え(感染防止のために頭もシャワーキャップのように全部覆います。),数度にわたる麻酔薬の点眼,そして待機・・・。スタッフの女性はみんな美人で優しい(笑)。最終的に麻酔薬の点眼をしてくれた女性スタッフは,「このままお待ちください。迎えが来ますから。」と言って去りました。
ビビっていた私は「迎えが来る」という言葉に過度に敏感に反応しました。西方極楽浄土から「お迎えが来る」のかと・・・(笑)。
いよいよ手術室への入室です。当然のことながら,医師をはじめ全スタッフが完全な手術着で迎えてくれましたが,相当に涼しい環境です。あとは指示に従って全部お任せです。局所麻酔ですから,術中の意識はしっかりとしておりますので,切開されたな,洗浄しているな,レンズが挿入されたななどといった工程は自覚できます。麻酔が効いており痛みはほとんどありませんでした。長く感じましたがやはり15分くらいで終了しました。手術を受ける身ではありましたが,何となく達成感があり,自分にご褒美をあげたくて,その日の晩は眼帯をしながらビールで祝杯です(笑)。
おかげさまで術後の経過も順調です。ありがたいことです。右眼の見え方が見違えるようにクリアになっております。さて,明日(24日)は左眼の手術ですが,既に右眼を経験しておりますのでそれほどビビりはありません(笑)。
なお,私の場合は書籍(文献)を読んだり,書面を起案したりする時間が多い仕事ですので,近方に焦点の合うレンズを左右に入れてもらい,遠方は眼鏡で矯正する必要があります。眼鏡を作成する場合は,視力や眼の状態が安定した手術後1か月以降に眼鏡合わせの検査を受けることになっており,その結果で眼鏡の処方箋を作ってもらうことになっております。