数日前のブログは昼飯ネタだったが,本日も昼飯ネタである。皆さんは,今日は何が何でもカレーライスを食いたいという日はないだろうか。そういう日は,決まって訪れる店が2つあるが,先日このうちの1つを訪れた時のこと。本日のタイトルは「反面教師」だが,これは具体的には食べ方の反面教師という意味である。
カウンターだけのその店は,ランチ時には少し早かったので空席がかなりあった。僕が「カレーって,ほんとに美味いよなぁ。」,「死の直前に一食だけ食べられるとしたら,俺だったら何を選ぶだろうかなあ。」などととりとめのないことを考えながら,ゆっくりと静かに味わいながら安いポークカレーを食べていた。そうしたら,もう50歳代後半と思われるサラリーマン風の男性が二人連れで店内に入って来た(闖入という感じ。)まさかと思ったら,その二人連れは僕の隣に座ったのだ。空席が結構あるのに何故だろうと思ったら,どうやら自動ドアの近くはスースーして寒いからということのようである。
まぁ,そこまではよい。でも,彼らの注文したカレーが届けられ,それらを食べ始めてからは,ゆっくりと静かに食べたかった僕にとっては凄惨な情況となった。彼らは終始仕事のことを甲高い大声で話しまくり,しかもそのスプーン使いが非常に粗雑で,絶えず「カン,カン,カン」とスプーンを皿に無造作に衝突させながら食べていたのである。挙げ句に,僕のすぐ隣に座った方などは,瞬時も手を休めることなく,あたかもコンクリートミキサーのようにルーとご飯を混ぜ合わせ,絶えずせせこましくこねくり回しながら食べていた(その一瞬たりとも休むことのない小刻みな右手の動きは嫌でも僕の視界に入ってしまう)。何かしら気分的に落ち着かない。また,カレーの食べ方は人それぞれであり,僕がとやかく言う筋合いではないかもしれない。でも,見てくれの点でちょっと言わせてもらうと,すぐ隣の人のように完全にルーとご飯とを混ぜ合わせたりした風情は,吐瀉物(食べながらこのブログを読んでいる人にはゴメンね)を連想してしまい,僕が最も嫌いな食べ方なのだ。僕は,絶えず一口ごとのスプーンに,ルーとご飯が半分ずつ節度を保った状態(混ぜ合わさっていない)で口に運びたいのだ。その二人連れは僕が食べ終わる前にカレーをかき込み終え,そのうちの一人は席を立つ直前に水を飲み干したコップをテーブルに「バンッ!」と置いて,二人して疾風怒濤のように去っていった(定年間際の企業戦士のようだった)。
その一連の行動を音で表現すると,「ガヤ,ガヤ」,「カン,カン,カン」,「バンッ!」となる。自分のことは棚に上げて敢えて言うが,「品がないっ!」。ああいうオジサンになってはいけないとつくづく思った。それで本日のタイトルとなったのである。