先日車で出張先まで往復する際に,バッハの教会カンタータを聴きました。この日は,119番から127番まででした。こういった曲を聴いておりますと,改めてバッハの素晴らしさを実感します。
このうち教会カンタータ120番「神よ、われらはひそかに汝をたたえ」を聴いているうちに,「あれっ?」と思いました。この120番の第2曲は,どこかで聴いたことがあるなと確信したのです。この第2曲の大規模な合唱曲(ニ長調,4分の4拍子)の主要部分は,バッハの畢生の大作,かの「ミサ曲ロ短調」の第2部「クレド」の最終曲「Et expecto(死者の蘇りと来世の生命を待ち望む)」と酷似しているのです。
バッハの名曲の数々を聴いておりますと,こういうことがままあります。パロディー(転用)というやつです。また同じ日に聴いた教会カンタータ127番「主イエス・キリスト、まことの人にして神よ」においても,「あれっ?」と思いました。この127番の冒頭の合唱曲の中では,バッハの最高傑作と評価されているかの「マタイ受難曲」第一部の最後の大コラールの旋律の一部が現れたのです。これはパロディー(転用)というほどの規模ではありませんが,「ああ,あのメロディーだな。」と膝を打つ瞬間でした。
考えてみますと,120番にしても127番にしても,その成立時期はバッハのライプツィヒ時代です。妻子のために一生懸命に働き,聖トーマス教会で仕事に追われていた忙しい時代ですから,作曲を効率的にするためにもパロディー(転用)は有効だったのでしょう。それは無理もないことだし,バッハの作品の数々は何よりも他にも転用したいほど素晴らしい曲の宝庫だったのです。
仕事に追われて忙しいという状況は,実は私も同じなのですが,どうです,皆さん。私は本格的にブログを始めた平成20年12月からは毎月最低でも10回の更新をするという記録を続けておりますよ。偉いでしょう?(笑)日本全国6194万人の私のブログの読者のためにも(笑),月最低でも10回はという気持ちで何とかここまで継続してきました。確かに私のブログの内容等については,話題が限られていてマンネリ化している,思想傾向が偏っている(笑),時に衒学的なのが鼻持ちならないなどといったお叱りを受けつつも,結構面白い,正論だ,頑張って続けてくれといった激励もあります(笑)。
ということで来年もブログ更新を続けたいと思います。本当に嬉しいことに,あのおぞましい民主党政権が終焉し,昨日のこのブログのタイトルのように日本の政治状況にも暁光が見えてきました。ワクワクして新年を迎えることができます。皆さんにとっても,来年が素晴らしい一年になることを祈念いたしております。良いお年を!