このブログの読者のみなさんは,私が死ぬほどのバッハ好きであることは既にご承知でしょうかね(笑)。そうなんです,改めて言うまでもなく私は死ぬほどバッハの音楽が好きなのです。バッハの音楽は「人類の至宝」と言ってもいい。悲しいときや不安なとき,めちゃくちゃ楽しいときや何気ないとき,私はバッハの音楽を聴いては癒やされ,元気をもらって今日まで何とか生きて参りました(笑)。
そんな訳で,私はずっと前からバッハが生まれてからその終焉までの彼の足取りをたどるような旅行をしたいと思っていました。ただ,私の場合は,ドイツ語はもちろん,英語だって満足に話せませんから,自力で企画・実行というのではなくそのような旅を企画したツアーに参加したいと思っていたのです。
今までそれが実現できなかったのは,そのような旅行(バッハの足取りを辿るということに特化したもの)を企画したツアーに巡り会えなかったことと(本気で探すことを怠ったというのが実際でしょう。),時間とお金の余裕が無かったことです。
でもよくよく調べて見ると,郵船トラベルという会社のサイトの中に,「音楽評論家加藤浩子と行くバッハへの旅」という企画がちゃんと存在するではありませんか。実はこのような企画は,2000年のバッハ没後250年に際して「バッハへの旅」という本(写真は岩月伸一,東京書籍)を著した加藤浩子さんが案内をつとめる形で始まったようであり,これまでに通算20回を数え,その参加者は述べ600名を超えているそうなのです。2015年も3月と6月に企画されております。
知らなかった・・・。バッハゆかりの地であるアイゼナッハ,ヴァイマル,ライプツィッヒなどを10日から12日間にわたって旅する企画なのです。私としてはお値段の方が気になるのですが,60万円から65万円くらいのようです。時間とお金に余裕がなければとても行くことができないのですが,何とか死ぬまでに一度はこの旅を実現したいと思っております。それが夢でもあります。
さきほどご紹介した加藤浩子さんの本(「バッハへの旅」東京書籍)はもちろん私も5,6年前に読みました。良い本でした。加藤さんのバッハの音楽への思い入れのほどがよく分かり,かつてこのブログでも紹介しております(2010年7月28日)。その時もその本の一部を引用させてもらったのですが,本日もさらにそのうちの一部を引用させてもらいます。
「バッハに導かれて、ここまできた。いつ出会ったか、記憶にないままに。けれど気づいてみたら、いつもバッハがいた。好きな作曲家は大勢いるのに、好きな音楽もたくさんあるのに、ふと佇んだとき、曲がり角にいるとき、いつもバッハはさりげなかった。そして強かった。・・・・・行く手の見えなかった私がここまで歩いてこられたのも、バッハの強さの、破格さの、証明であるように思えるのだ。」(同書342~343頁の「あとがき」から)。