その世界から引退されたのが昭和38年ですから,私がまだ小学校に上がる前のことです。私はまだ幼く,原節子という女優の現役時代を知りませんから,まさに「伝説の大女優」だったのです。その原節子さんが今年の9月5日に95歳で亡くなられました。
新聞などでその現役時代のお姿に接しますと,本当に美しい女優さんだったのだなとつくづく思います。11月27日の産経新聞の「産経抄」には,作家の片岡義男さんの思い出が紹介されていました。片岡さんが中学3年生のとき,東京都内の私鉄車内で現役時代の原節子さんに遭遇したそうです。原さんはつり革につかまって文庫本を読んでいた。座っていた片岡さんは,ポスターで知る大女優に席を譲ろうとしたところ,原さんは「私はいいから、あちらのかたにすわっていただきましょうね。」と,少し離れたところにいた老婦人に声をかけた。並んで立つことになった片岡さんは,笑顔とともに,こんな言葉をかけられたといいます。「坊やはお利口なのね」(「原節子のすべて」,新潮社)。
こういうやり取りもそうですが,原さんの使う日本語は本当に美しかったと言われています。大変な読書家だったようで,好きな作家はドストエフスキーとトルストイだとインタビューに答えてもおり,ご親族などそれまで接してきた方々の影響だけでなく,このような読書もその美しい日本語の源泉になっていたのではないでしょうか。
それにしても42歳の若さで,しかもトップスターの座から突如として潔く引退し,その後はあたかも隠遁者のように世間からも完全に身を引く・・・。スウェーデン出身のあのグレタ・ガルボという美貌の大女優もこれと似たような潔い身の引き方でした。いずれの女優も,あれだけの美貌と演技力,人気があった訳ですから,年齢を重ねたら重ねたで,それこそ味わい深い演技ができたでしょうに。なぜなのか。極めて浅薄な見方かもしれませんが,ほんの少しは老醜に対する怖れがあったのか・・・。釈迦(ブッダ)が出家した動機を説明するものとして「四門出遊」の故事があり,そのうち東門から出た時に遭遇した老人の姿を見て人間誰しも老いは避けられないと悟ったという場面がありますが,そんなことを思い浮かべてみたりもしました。
原節子さんは小津安二郎監督が亡くなってほどなくして引退されていますが,その小津監督は原節子という女優を評して「原さんほど役柄に対する理解が深く、知性や教養があらわれる演技ができる人はいない。彼女が〝大根〟のような演技をしたとすれば、それは監督の方が悪いのだ」との言葉を残しています。
どこかの映画館で「東京物語」など原節子さんの映画の追悼上演がやっていないかしら。すぐにでも観に行きたいと思いますし,「新潮45特別編集 原節子のすべて」(新潮社)を買って読んでみようと思います。合掌。
以前から思っているのですが,テレビ東京の番組というのは特色がありますね。大食い選手権のようなバカな企画もありますが,概して好感の持てる番組が多いと思います。
昨日ボンヤリとテレビを見ていましたら,そのテレビ東京の番組で「Youは何しに日本へ?」というバラエティーがやっていました。これは前にも何度も見たことがありますが,結構面白いのです。
一言で言うと,愛国心をくすぐられる番組だと思います。空港に到着した外国人にインタビューし,その人に日本へ来た目的などを尋ね,場合によってはその外国人に密着取材するのです。
この番組を観ていると,どの外国人も日本という国や伝統,文化に興味を持ってくれていることがアリアリと分かります。どこぞの国の人たちの「爆買い」とは対照的なのです(笑)。この番組の昨日の回などは,福島県の会津鉄道を利用しているフランス人女性に密着取材していました。何とこのフランス人女性,来日は7回目だというのです。それほど日本が好きなのですよ。そして笑ってしまったのが,この女性,あの萬屋錦之介が主演していた「子連れ狼」シリーズ全79回を10回繰り返して観たという猛者です。萬屋錦之介の「子連れ狼」を全部で790回観た計算です(笑)。このフランス人女性,日本の時代劇が特に好きなんだそうです。そして日本の美しい自然や美味しい日本食も・・・。
こういう外国人なら大歓迎です。つまり,日本という国の人,自然,,伝統,文化に関心と好意を寄せてくれる人たちは有り難いと思いますし,我々日本人としては当たり前の風景や人のやり取りの光景(礼儀正しさや誠実さ)でも,外国人にとってはとても新鮮に映るのでしょうね。
みなさん,「ビスコ」というお菓子を知っていますか?
私は幼少の頃からビスコを知っていましたし,よく食べていました(笑)。現在のビスコはクリームが白色なのですが,私が幼少の頃は確かピンク色のクリームだったのではないかと記憶しています。いつものように記憶違いかもしれませんが(笑)。
そのビスコというお菓子を久しぶりに我が家で見ました。どうやらうちの娘が友達から貰ってきたようです。思わず一口食べてしまったのですが,やはり美味しい。味もさることながら,私の目を引いたのはこのビスコというお菓子の箱の裏側です。とても可愛い白色と黒色の熊のぬいぐるみの写真です。本当に可愛いのですよ(笑)。しかも,その白と黒の熊さんは,言葉を発しているのです。セリフがあるのです。何と書いてあったかというと・・・
「ひとりじゃないよ!」,「キミのことちゃんとみてるから!」,「がんばれ!」,「きっとだいじょうぶ♥」
何とも癒やされる瞬間でした。グリコのサイトの中のビスコの箇所を見てみますと,「裏面企画 ハッピービスコ」と書いてあります。そして,ビスコを食べた小さいお友だちに暖かく優しい激励,慰めの言葉が箱の裏面に記載されているのです。しかもこの言葉を白と黒の可愛い熊さんが投げかけるのです。癒やされます。そしてこれを見た小学生などはやはり癒やされるでしょう。この言葉の企画は全部で10種類ほどあるようです。他に例えば・・・
「自信持っていこう♥」,「大きな気持ちで前へ進もう♥」,「きみはきっとだいじょうぶ♥」
「毎日がたからもの♥」,「いちにちいちにちが忘れられない思い出なんだ♥」,「きょうだってスペシャル♥」
「笑って笑って♥」,「きみの笑顔がみたいから♥」,「笑顔がいちばんにあうよ♥」
「君はスペシャル♥」,「君は世界にひとりだけのとってもスペシャルな存在なんだ♥」,「気楽にいこ~」
・・・とまあ,こういう優しく暖かいことばを可愛い熊のぬいぐるみがビスコの箱の裏面で投げかけてくれるのです(笑)。今からコンビニに行って,ビスコを買ってみたら?癒やされますよ。
それにしても,グリコというのはこういう企画を見ても分かるように,そして昔からグリコのおまけがあったように,子供に優しい会社だなと思います。私はグリコの宣伝マンでも何でもありませんが,率直にそう思います。
いま,「世界野球WBSCプレミア12」という野球の世界大会が行われています。野球人口はサッカー人口に比べてかなり少ないものの,この大会は現在の野球の国際大会では最高峰の戦いでしょうね。わが日本代表,頑張っております。昨日の対メキシコ戦はハラハラしましたが,何とか勝利しました。同じ勝利でも対メキシコ戦は辛勝と表現すべきでしょう。
それにひきかえ,大谷投手が圧巻の投球をした対韓国戦は,5-0というスコアでまさに完勝というべき内容でした。私も非常にうれしい(笑)。韓国という国は,何かにつけて日本を敵視し,仇をなし,世界中で日本に対する嫌がらせをしているので好感が持てません。特にスポーツの世界になれば,韓国という国,チームは,「日本にだけは絶対負けるな!」という意気込みで来ますので,私も一視聴者として「日本よ,とにかく頑張ってくれ!」と思わず力が入ってしまいます(笑)。
さて,安倍晋三首相の外交は本当に良くやっているなと思います。大いに評価できます。実はこの安倍首相,そして日本政府は,11月2日にソウルで行われた日韓首脳会談でも「完勝」していることをご存じでしょうか。
韓国の朴大統領は,同時期に行われた中国の李克強首相との中韓首脳会談では,盛大な晩餐会を開いて中国の要人をもてなしました。ところが,この朴大統領は,日韓首脳会談に当たり,安倍晋三首相に昼食すら出さず,その扱いについては中国を厚遇し,日本を冷遇しました。とても顕著な違いです。
これは産経新聞系のあるサイトに掲載されていた記事だからとても信憑性が高いと思うのですが,実は韓国側は,外交当局者同士の事前折衝で,朴大統領主催の昼食会などを交換条件に,慰安婦問題での「譲歩」を迫って来たそうです。当然,日本側はこれを拒み,安倍首相は周囲に「昼飯なんかで国益を削るわけにはいかない」と苦笑していたそうです(私は爆笑)。本当にそのとおりです。たかが昼飯なんかで国益を損なう行動なんかとる訳ないだろう!(笑)。野球だけでなく,この点でも日本は韓国に完勝したのです。あの悪夢のような,そしてあたかも「異民族に支配されていたかのような」民主党政権,野田佳彦首相は,2011年10月には日本にとっては全くメリットのない日韓通貨スワップ協定の枠を700億ドル(約5兆4000億円)に拡大することを当時の李明博大統領と合意しました。ところがその翌年の8月10日にはこの李という大統領は竹島に不法上陸しているのです(笑)。
一国の宰相たる者,安倍首相のように国益と国の誇りというものを体現しなければならないのです。日韓首脳会談の際,昼飯も出されないという冷遇を受けても,安倍晋三という首相は翌日には何事もなかったかのように,モーニングを着て,秋の叙勲で今上陛下に賞状等をお渡しする役を粛々とこなしておりました。とても格好良いと思いました。
金曜日の晩,いつものように晩酌をしておりましたら,BS放送で辻井伸行さんの演奏などを紹介する番組が放送されていました。これはもうシリーズ化されているようで,今回は音楽の都ウィーンでのコンサートなどでした。本来ならば我が栄光の読売巨人軍の日本シリーズが見たかったのですが・・・(笑)。
「ウィーンの聴衆の心を震わせる」というようなサブタイトルが付いておりましたが,正にそのとおりです。素晴らしい演奏でした。思わず涙が出てきてしまいます。そしてどうしても盲目という要素が私の感動を倍加させてしまうのです。
曲目はプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番でした。学生時代はマルタ・アルゲリッチのピアノ,クラウディオ・アバド指揮・ベルリンフィルハーモニー管弦楽団演奏の名盤でこの曲をよく聴いたものです(この盤はさらに贅沢に,ラヴェルのピアノ協奏曲とのカップリングでもありました)。それにしても辻井さんの演奏は,音楽的には耳の肥えた聴衆であるウィーンの人々にも大きな感動を与えたようです。聴衆はさすがに少し乙に澄ました面もあり,演奏終了後の熱狂的なスタンディングオベーションまではいきませんでしたが,それをしている人も少なからずいましたし,拍手も大きく,演奏後にインタビューを受けていた初老の女性などは涙を流していました。よほど感動したのでしょう。
感動と言えば,実はこの番組を見ながらの晩酌の前には,タイ古式マッサージに行ってきました。本当にいつも思うのですが,タイ古式マッサージは極楽にいるような気持ちの良さです。これまた感動ものです。世界で一番気持ちよいマッサージとも言われているほどです。その店は日本人スタッフばかりで,少しばかり値段の設定も高めですが,このマッサージを受けて後悔したことは一度もありません。元気になるし,リンパや血液の流れが改善するのを実感できます。
なお,やはりこれはどの店でもありがちなことではありましょうが,人によって施術,マッサージの巧拙や技術水準の違いは少なからずあります。私は以前は,「ご希望のスタッフはいらっしゃいますか?」と尋ねられても,「どなたでも。」と答えるようにしていたのですが,せっかく少し高い料金をお支払いしているのですから,最近では上手だなと思うスタッフを指名させていただいております。タイ古式マッサージ・・・,皆さんにも是非お薦めしたいです。
ご立腹ついでに申しますと,本当に読売巨人軍の打線の弱さには愛想が尽きましたわ(笑)。愛想尽かしたって,もう巨人にとって今シーズンは終わってしまっていますがね(笑)。
だって,日本シリーズ進出をかけたヤクルトとの4試合を振り返ってみても,巨人がこの4試合で得点したのは合計6点ですよ。1試合平均僅か1.5点しか取っていません。これじゃあ,いくら投手が頑張っても勝てませんでしょう。今シーズンを振り返ってみますと,村田,坂本,阿部,長野が酷かった。特に村田は高額な年俸に見合った仕事を全くしていないといって良いでしょう。あっ,チャンスだという時に限って彼に打順が回ってくるタイミングの悪さ・・・(笑)。もうよしましょう。個人攻撃は私の趣味ではありません。
来季はわが栄光の,そして栄光であるべき読売巨人軍も監督が代わります。でも,私が特に切望したいのは,賢いコーチ陣を構成して欲しいということです。V9時代の牧野茂ヘッドコーチのような人材を得たいものです。
さて,あの悪相の習近平が英国を訪問しますね。中国共産党なんか本当は歓迎されていないはずだと思うのですが・・・。英国の今のキャメロンという首相は何かこう,経済的にもうけになれば何でも良いといったような小ずるさを感じますし,中国に対してすり寄り,はっきりと物を言いません。そういう意味では私はあまり好きではない。
ところが,産経新聞の報道では,習近平の英国訪問に合わせてロンドンのバッキンガム宮殿でエリザベス英女王が20日に主催する公式晩さん会を,チャールズ皇太子が欠席しますね。チャールズ皇太子は中国の人権問題や対チベット政策に批判的で,チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世を支持しています。1999年に当時の中国の国家主席だった江沢民が英国を訪れた際も,江沢民主催の晩さん会を欠席しています。本来であれば,今回の欠席も外交的には非礼なのかもしれませんが,私としては実は内心,快哉を叫んだのです(笑)。
私の場合,せめて週に2日くらいは休肝日にしており,特に月曜日はいつも休肝日です。今週もてっきりそのつもりでいたのですが,月曜日の10月5日,今年のノーベル医学・生理学賞の受賞者の一人に日本の大村智さんが見事輝きました。本当に素晴らしいことだと思います。大村智さんが医学・生理学賞を受賞されたことと,私がその祝杯を上げることとは何らの関係性も,そして必然性もありませんが(笑),急遽休肝日をやめて祝杯を上げました。
大村さんの業績は誠に素晴らしいものであり,それは何億もの人たちの命と,そして失明の危機から救う快挙でありました。心からの尊敬に値します。同じ日本人として誇らしい気持ちになります。大村さんの業績に関する報道ではガーナなどアフリカの人たちの命を救ったことが伝えられておりましたが,ガーナといえば千円札にもなっている野口英世博士です。本当に日本人の努力と世界に対する貢献は素晴らしい。自分も何とか人の役に立たなければと改めて思います。
さて,このような次第で月曜日を休肝日として確保できなかった私は,翌6日の火曜日こそは休肝日にしようと思っていたのですが,今度はノーベル物理学賞の受賞者の一人に日本の梶田隆章さんが見事輝きました。連夜の快挙です。これまた日本人として本当に誇らしい気持ちになりました。ニュートリノ及びその周辺の研究分野では日本が世界をリードしています。梶田隆章さんが物理学賞を受賞されたことと,私がその祝杯を上げることとは何らの関係性も,そして必然性もありませんが(笑),またまた急遽休肝日をやめて祝杯を上げた次第です。
思えば9月には日本が誇る物資補給機「こうのとり」5号機が国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送というミッションを見事完遂しました。アメリカの補給機打ち上げが6月に失敗したことを受け,アメリカ航空宇宙局(NASA)の要請で,日本がこれを成功させたのです。補給機の打ち上げ,完遂はアメリカ,ロシアで失敗が相次いでおり,日本の役割が増す中での打ち上げ,ドッキング,補給の成功と相成った訳です。日本の研究者の地道な努力と研究水準の高さが実を結んだのでしょう。これまた素晴らしい。
女優の川島なお美さんが亡くなりました。享年54歳ですからそれはあまりにも早すぎます。ほんとうに心からご冥福をお祈りいたします。
今朝の産経新聞の記事にも川島なお美さんのことが触れられていました。夫の鎧塚俊彦さんの喪主のあいさつによれば,川島さんは体にできた胆管がんの腫瘍を「戒めくん」と命名。昨年1月に手術を受ける前日には「女優としてもっと可能性を広げ、もっともっと川島なお美を熟成させる。そのための今後の人生の糧になる試練を与えてくれた神様、戒めくん、ありがとう。私はまだ生きます」と書き残していたそうです。川島さんは自分の生業(なりわい)というものに対してほんとうに真摯に向き合っていたのだと思います。
私はもちろん川島なお美さんとは全く面識はありませんが,そのお父様の川島一夫さんとは11,2年ほど前にゴルフで1,2度ご一緒させていただいたことがありました。お父様の川島一夫さんは,私が裁判所に新規採用になった頃にはもう名古屋高等裁判所の事務局次長をされていたと思います。その後は簡易裁判所判事に任官されました。裁判所の職員としては大先輩です。
川島一夫さんは本当に気さくな人で,ゴルフで一緒に回る同伴者によく気配りもされる優しい人です。それに確か,あるホールで2打目をショットし終わった後,少し上りのフェアウェイを一緒に歩いていた時,晩秋のことでもあり川島さんは少し鼻水が出ていました。川島さんは「洟垂らしながらゴルフしとっちゃいかんわなァ」などと言って自虐的な笑いを誘っておられたのを今でも覚えております。飾り気のない方です。今年4月には90歳を迎えられたとのこと,ほんとうに何よりです。
さて,人の命と,たかだかジャイアンツの今シーズンとを同列に論じるのは誠に不謹慎ですが,ジャイアンツの今シーズンはもう終わりを迎えたと思います。CS(クライマックスシリーズ)など期待もできません。セ・リーグはヤクルトが14年ぶりにセ・リーグの覇者となりました。産経新聞のスポーツ欄もほんとうに気の利いた見出しを付けるもので,「ツバメ劇的 乱セ統一」ですと(笑)。それくらい今シーズンのセ・リーグはどこが優勝してもおかしくない混戦であり,正に「乱世」でした。
ただいずれにしても,今年の巨人は史上最弱の打線で,優勝に値しないほどの打線の弱さです。私は昨日もうつろな表情でテレビ中継を観ておりましたが,クリーンナップの打率の低さは目を覆うばかりです。あるイニングの表示では3番坂本0.268,4番阿部0.245,5番長野0.244ですもの・・・(笑)。優勝などは夢のまた夢です。それに,本塁打数を見てビックリ。優勝したヤクルトの山田が37本,畠山が26本であるのに対し,巨人の阿部が15本,長野が14本,坂本が12本なのです。これじゃ話になりません。クロマティか誰かもう一度呼んできたらいいのに(笑)。
ますます爽やかな季節となりましたから,もうほぼ毎日徒歩通勤をしています。傍若無人でマナーを欠く自転車乗りには不愉快な思いをしつつ,私は通勤がてら朝の散歩を楽しんでいる訳です。
さて,先日,朝の出勤時に何かしら嫌なものを目にしてしまいました。そこはある製薬会社の入り口で,守衛さん(警備員)が入り口に立ち,出勤してくる社員に丁寧に挨拶とお辞儀をし,入り口のドアを開けてあげていたのですが,歳の頃まだ20代後半かせいぜい30歳前後の若い社員がすごく偉そうな態度で出勤して来まして,その守衛さん(警備員)の丁寧な挨拶とお辞儀に全く反応せず,会釈一つもできず,しかも入り口を開けてもらったにもかかわらず当然のようにふんぞり返って,その守衛さんに御礼一つも言いません。本当に困ったものです。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」と言いますね。稲が実を熟すほど穂が垂れ下がるように,人間も学問や徳が深まるにつれ謙虚になり,小人物ほど尊大に振る舞うものだという例えです。要するに,人格者であるほど謙虚に振る舞うものなのです。さてさて,それにしても不愉快な若い社員でした。古くから,そして洋の東西を問わず,挨拶というものが厳然として存在し,続いてきました。それはやはり意味のある行為だからです。そのことも分からないようなバカ社員では会社がつぶれてしまうでしょう。あっ,余計なお世話か(笑)。
さて,安倍内閣の実績の凄さは目を瞠るものがあります。泰然自若とし,そして存在感のある積極的な外交。特定秘密保護法や安全保障関連法(集団的自衛権行使)の整備。いわゆるアベノミクスによるデフレ脱却の方向性・・などなど。明確なヴィジョンと愛国心を有しているからこそこれができるのです。あの「異民族に支配されていたかのような」おぞましい民主党政権とは大違いです。民主党!こういうのを本当の政治と言うのだ!(笑)。
まあ,安倍晋三という首相は余人を以て代え難い存在であり,任期と使命がある限り,もっともっと立派な仕事をしていってもらいたいと思います。全部が全部賛成できる政策という訳ではありませんが・・・(笑)。今回の安全保障関連法の整備については,世論調査によると国民に対する説明が足りなかったとの批判がありました。私に言わせれば,個々の国民が自分で勉強せよということになると思うのですが,確かにそういう批判には謙虚に耳を傾けなければならないでしょう。安倍晋三という首相がこれからさらに立派な仕事をしていくためにも,「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の精神でやっていって欲しいと思います。
昨夜は絶対に休肝日にしようと思っていたのですが,事務所を出て帰宅の途につく直前,プロ野球の速報を確認したら,7回までに巨人が阪神を4-1でリードしているではありませんか。すぐに決心が揺らぎ,コンビニでエビスビール2缶を購入し,我が家で晩酌と相成りました(笑)。しかし,今の巨人は打つ方も守る方も不安定です。本当にハラハラさせます。結局は5-4の辛勝でした。
巨人の試合をとても正視はできなかったため(笑),チャンネルを変えたりしていましたら,NHKのBSで「浮世絵ツアー江戸の四季めぐり 夏の巻」という番組に出くわしました。これが本当に面白い番組で,つくづく江戸の文化,ひいてはこの日本文明の素晴らしさについて感じ入りました。文明というと大げさなようですが,日本には確かに独自の文化,伝統,人情,美意識というものがあります。やはり日本文明は,サミュエル・P・ハンティントンも述べているように,日本一国のみで成立する全く独自の文明なのです。渡辺京二さんが書き表した「逝きし世の面影」(平凡社ライブラリー)の世界なのです。これは名著ですよ。くどいようですが,江戸時代の庶民の文化は誠に素晴らしい。この番組ではいろいろなものを紹介していましたが,「線香花火」の儚げな美しさについて触れていました。
もともとはこの花火は公家が花火を香炉に立てる形で楽しんでいたのですが,その姿が仏壇の線香に似ているものですから,「線香花火」という名称になったのです。今では手で持って楽しみます。
線香花火には,火を付けてから儚く終わるまで4つの過程があります。第1段階は「牡丹」と呼ばれ,先に「玉」ができます。人生で言えば幼年期でしょう。第2段階は「松葉」と呼ばれ,玉が激しく火花を発します。人生で言えば青壮年期でしょう。第3段階は「柳」と呼ばれ,火花が低調になりますが,これがしだれ柳のようにしなやかで風情があります。人生で言えば熟年期(私もこれに属するようです。)でしょう。そして第4段階は「散り菊」と呼ばれ,最期は赤い玉がぽとりと落ちます。本当に線香花火は素晴らしく,儚く,とても美しい。