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弁護士ブログ

2015/08/18

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  2020年東京オリンピックのエンブレム問題に関してです。ベルギーの劇場ロゴのデザイナー側が,著作権を侵害されたなどとして2020年東京オリンピックのエンブレム使用差し止めを求めて提訴したことについて,東京オリンピックの大会組織委員会は提訴したデザイナー側を非難するコメントを出しました。

 

 この点に関する私の考えは前日のこのブログに書いたとおりです。潔くこのエンブレムは撤回すべきです。いろいろな面を考え,それが最も賢明だと思います。この大会組織委員会の会長があの森喜朗という人だからか,この委員会は様々な面で賢明さから遠ざかる方向へ向かっているような感じです(笑)。

 

 ついでに言いますと,賢明さから遠ざかる方向へ向かっているような感じなのは,IOC(国際オリンピック委員会)も同じではないかと最近思っております。夏季,冬季を問わず,IOCはどんな基準で,そしてどんな思惑で開催地を選んでいるのでしょうか。

 

 先日の産経新聞の記事(8月10日)では,諸外国の記事を引用し,最近のIOCの選択が賢明でないことを指摘しています。

 

 例えば,英紙ガーディアンの兄弟紙で,日曜日に発行されるオブザーバー紙は8月2日付けで「2022年冬季五輪に北京が選ばれたことは、またしても五輪の価値を崩す前例をつくった」と主張し,人権状況に問題がある国がホスト国となる選考方法に疑問を呈する社説を掲載しました。同紙はまず,北京が初めて夏季と冬季の五輪を両方開催する都市となったことに関し,大会は数千トンもの人工雪を作る機械に頼ることになると指摘。「これ以上の茶番がどこになるのか」と厳しく批判しています。おっしゃるとおり(笑)。その前に予定されている2018年の韓国の平昌の冬季五輪だって,会場施設の建設,資金,それに雪の問題などから,本当に開催できるのかと思ってしまいます(韓国のなりふり構わぬ強烈なロビー活動の前に落選したドイツやフランスが可哀想です)。

 

 また,米紙USA TODAY(電子版)は7月31日,北京は2008年の夏季五輪で,過去のどの大会よりも多額の400億ドル(約5兆円)が投じられ,インフラ整備のため推定150万人を移住させたことなどに言及し,「喜んで法外な金を支払い、住民を気にも留めない町が招致都市になるのはIOCにとっても問題だ」と指摘しています。

 

 極めつきは同紙の次のような指摘です。

 

 「途中まで招致を目指したノルウェーの首都オスロはIOCから①王宮か地元五輪組織委員会が費用負担するカクテルパーティーを催す,②道路にIOCメンバー用の特別レーンを設ける,③五輪組織委員長とホテル支配人の『歓迎の言葉』をIOCメンバーの部屋に季節の果物とともに置く-といった要求を突きつけられたことを紹介し,こうした「バカげた」要求が見直されなければ,「夏季でも冬季でも五輪を2年ごとに開催できるのは北京だけになる」と批判しています。正におっしゃるとおり(笑)。

 

 IOCはもっと賢明にならなければなりません。

2015/08/17

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 2020年東京オリンピックのエンブレムについて,ベルギーのデザイナーがIOC(国際オリンピック委員会)を相手取り,そのエンブレム使用の差し止めを求めてベルギーの裁判所に提訴したようですね。

 

 また,このエンブレムをデザインしたとされる佐野研二郎氏は,これとは別に手がけたサントリービールのキャンペーン商品の一部を謝罪とともに取り下げました。その理由は,そのデザインの一部に模倣があったからです。佐野氏自身もこれを認めていますし,確かに報道によれば模倣を超えて,トレースされたものもありました。

 

 2020年東京オリンピックのエンブレムについては今後は法廷闘争の場で決着をみるのでしょうが,ここはどうでしょうか,このエンブレム問題については潔く出直した方が良いと思います。というのも,仮に法廷闘争で雌雄を決したとしても,イメージが悪すぎるからです。エンブレムというのは,いわば大会の象徴のようなものでしょう。会場の至る所で東京オリンピックを象徴するものとしてこのエンブレムが人々の目に触れ,テレビ中継の放送開始冒頭にはこれが視聴者の目に触れます。これを目にした人はその都度,複雑な思いに駆られるのではありませんか。

 

 それに,このベルギーのデザイナーは言いがかりをつけているのではなく,客観的には確かにデザインの根幹が似ているでしょう。加えて,サントリービールのキャンペーン商品問題については,佐野氏個人もさることながらその事務所の体質が問題とされても仕方ありません。これは一般論ですが,訴訟などの場面では状況証拠,間接事実などといった用語がよく使用されますが,このエンブレム問題も状況証拠としてはかなり不利であり,模倣を主要事実とすれば,間接事実の存在という面でも相当に不利でしょう(笑)。

 

 素人の私は素朴に思うのですが,招致の時に使用したあの素晴らしい花柄のエンブレムは使えないのでしょうか。くどいようですが,あのデザインはとても良かったと思いますよ。

2015/08/11

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 時候の挨拶といっても,「暑いですね。」としかもう言いようがありません(笑)。これがあと1か月も続くというと,げんなりしてしまいます。でも皆さん,この夏,最後まで気を確かにもって乗り切っていこうではありませんか。

 

 それにしてもですよ,今のジャイアンツの打線は,史上最弱なのではないでしょうか。これほどショボい打線は見たことがありません。3試合で得点は僅か2点です。今でしたら,ジャイアンツよりも津商業の方が強いのではないか(笑)。

 

 東京ドームで巨人が広島に3タテを食ったのは10年ぶりだそうです。その10年前の巨人のオーダーは現在のように弱かったのかというと,全然そうではありません。1番仁志,2番二岡,3番高橋由伸,4番清原,5番ローズ,6番小久保,7番キャプラー,8番阿部,9番投手というのですから,これまた凄い打線でした。今は全くダメです。今年はどうも・・・。人間諦めが肝心です。

 

 日曜日にはテレビでNHK杯将棋トーナメントを観ました。この日の対局は羽生善治四冠(名人,王位,棋聖,王座)対北浜健介八段でした。過去の実績からしても順当にいけば羽生名人が勝利するだろうと予想しましたが,結果はその逆でした。でもこの対局を観ていて思ったのは,羽生名人の勇気と,男気です。

 

 この対局は双方穴熊同士でした。その終盤は羽生名人の陣営(王将のすぐ近く)で,北浜八段が銀や金を打って肉薄し,一方羽生名人がやはり銀や金を打って防禦し,千日手に近いような応酬が続きました(金と銀が微妙に入れ替わって千日手ではありません)。ハッキリ申しますと,どちらかが手を変えないと同じような応酬が際限なく続くような局面でした。

 

 そこで決然と手を変え,敵陣に打って出たのが羽生名人でした。時間があれば読み切り,実際には無理のある切り込みであったことに気づいていたと思われますが,秒読みの中で決然と打って出たのです。羽生名人としては,同じような応酬を繰り返していても見苦しい,自分は先手だし名人でもある,勝負にこだわるよりも何とか局面の膠着状態を打開しようとしたのではないでしょうか。結果的に羽生名人の敗北となりましたが,男気を感じましたね。

 

 将棋って結構面白いですね。本当に上手くできたゲームだと思います。さて,産経新聞は棋聖戦を主催しているのですが,翌日の産経新聞の将棋の欄(棋聖戦)の観戦子の記事に面白い記載がありました。昔から港町には将棋が割とさかんな町が多いようです。港町は,潮待ち・船待ちの時間があり,その暇つぶしに将棋が指されるのです。確かに,中原誠第十六世名人も宮城県塩竃市の生まれですし,その兄弟子の故・芹沢博文九段も静岡県沼津市の生まれであり,いずれも日本有数の港町です。

2015/08/03

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 暑いのなんのって,こんな調子であと1か月ほど過ごせというのは酷ですわ。夏というお方もホントに人が悪い(笑)。

 

 でも,日曜日は歌舞伎を堪能してまいりました。チケットが余ったからというので有り難いお誘いを受け,いそいそと出かけて参りました。市川海老蔵と中村獅童の「六本木歌舞伎」というもので,演目は「地球投五郎宇宙荒事」。

 

 市川海老蔵,目力もさることながら,声がいいですね。改めて思いました。何しろ市川團十郎家(成田屋)ですもの,荒事は得意でしょう。歌舞伎,日本の伝統芸能,いいですねえ。久しぶりでしたが,楽しませてもらいました。

 

 話は変わりますが,もう暑くて暑くて,あんまり暑いものですから,先日カラオケの場で,やけくそで新曲を披露しました(笑)。「だまって俺について来い」という歌で(青島幸男作詞,萩原哲昌作曲),新曲とはいっても私がカラオケで初めて歌ったから「新曲」と言っただけで,これは昭和39年の歌です(笑)。そう,東京オリンピックが開催された年の歌なのですよ。ハナ肇とクレ-ジーキャッツで,メンバーの植木等が歌っておりました。

 

 その当時は私も小学生でしたからこの歌のことは知りませんでしたが,後世になって知るところとなり(笑),何しろこの歌詞が好きなのです。この歌詞で展開された世界のいい加減さ・・・。これだけいい加減だとむしろあっぱれで,元気まで出てきてしまいます(笑)。この歌詞の1番だけは以前にもこのブログでご紹介しましたが,改めて3番までご紹介しましょう。

 

1番「ぜにのないやつぁ 俺んとこへこい 俺もないけど 心配すんな みろよ 青い空 白い雲 そのうちなんとかなるだろう(笑い声)」
2番「彼女のないやつぁ 俺んとこへこい 俺もないけど 心配すんな みろよ 波の果て 水平線 そのうちなんとかなるだろう(笑い声)」
3番「仕事のないやつぁ 俺んとこへこい 俺もないけど 心配すんな みろよ 燃えている あかね雲 そのうちなんとかなるだろう わかっとるね わかっとる わかっとる わかったら だまって俺について来い」

2015/07/30

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 7月24日には2020年の東京オリンピックのエンブレムが発表されました。このエンブレムはアートディレクター・佐野研二郎氏の作品であり,多くの応募作品の中から選出されたようですし,国際登録商標の確認を終え,国際オリンピック委員会や国際パラリンピック委員会の承認を得て決定したようです。

 

 しかしここに来て,このエンブレムのデザインがベルギーのリエージュ劇場のロゴにとても似ているということで,盗作疑惑が出ています。そのリエージュ劇場のロゴをデザインしたのはベルギー東部リエージュ在住のオリビエ・ドビというデザイナーです。彼は共同通信の取材に「盗用されたのか、着想を与えたのかは判断できない。」としながらも,同劇場からは「対策を講じるべきだ」との連絡を受け,今後弁護士と協議して対応を決めるということです。

 

 両者を比較してみると,確かに色目は違いますが,基本となるデザイン基調はとても似ています。この問題は今度どのようになるかは分かりませんが,東京オリンピックのエンブレムなのですから,どんな結末になっても後味は悪いですね。

 

 後出しジャンケンのようで気が引けるのですが,実は私はこのロゴを初めて見た時になぜこれが選ばれたのか疑問でした。ピンと来ないし,「なんかなあ-。」という印象を持ちました。右上に日の丸の赤が申し訳程度に付け足されているような感じでとても好感は持てませんでした。いやしくも国旗をあしらうのならば,その国旗に対するリスペクト(尊敬の念)が必要だと思うのです。そういうことからすれば,1964年(昭和39年)の東京オリンピックのエンブレムは日の丸がシンプルに,そしてその美しさを損なうことのない良いデザインだったと思います。

 

 それにしてもね,東京オリンピック招致段階でのエンブレムのデザインを皆さん覚えておいでですか。「TOKYO 2020 五輪」の上に,それこそ見事に桜の花をあしらったとても美しいデザインでした。これは世界的にも大好評だったのです。あれは良かった。今からでも遅くはありません。あのデザインに戻しませんか。

2015/07/29

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  近来稀に見るほどのショボい打線だなどと,そろそろこのブログに書いてやろうかと思っていた矢先,我が栄光の読売巨人軍が16安打,11点で快勝しました。やればできるじゃん(笑)。

 

 昨晩はたまたまうちのカミさんの帰りが遅くなる予定だったため,私はコンビニでビールのおつまみ用の海老入りグラタンと冷凍枝豆を買い,帰宅してグラタンを電子レンジにセットしたところで,居間のテレビから実況アナウンサーの大音声が聞こえました。台所からテレビの前に行きますと4番の亀井がタイムリー2塁打を放ち,6-0と大きくリードしていることが分かりました。「巨人もやる時はやるじゃん」と独りごちて台所に戻り,今度は冷凍枝豆を流水解凍していると再び実況アナウンサーの大音声が聞こえ,またまた居間のテレビを見てみると,5番の長野が2点本塁打を放ったことが分かり,8-0。「珍しいこともあるもんだ」などと独りごちて再び台所に戻ると,すかさず実況アナウンサーの大音声。またまた居間のテレビの前に来てみると,6番の阿部がソロ本塁打を放ち,9-0。実況アナウンサーはこのホームラン攻勢などを称して「今日はここ松山で夏の大花火大会です。」などと言っておりました。

 

 やればできますね,巨人も。松山と言えば,あの秋山好古,秋山真之兄弟,そして俳人の正岡子規です。司馬遼太郎の「坂の上の雲」を夢中で読んだものです。その正岡子規は病弱ながら当時アメリカから導入されたばかりの野球を好み,喀血するまで捕手としてプレーしていたこともあります。

 

 子規は,「バッター」,「ランナー」,「フォアボール」,「ストレート」などの外来語を「打者」,「走者」,「四球」,「直球」などと日本語に訳した功績が認められ,平成14年には野球殿堂入りを果たしています。

 

 それにしても私は,正岡子規といいますと,どうしても私の尊敬する人物として陸羯南という存在を想起せざるを得ません。陸羯南といえば,「日本新聞」を創刊し,三宅雪嶺,徳富蘇峰らと並び称される明治中期新聞界の巨峰です。陸は,隣りに移り住んだ正岡子規を支援し,紙面を提供し,生活の面倒を最期までみてあげた人物です。子規は「生涯の恩人」と泣いて感謝したということです。

 

 ジャイアンツの話題のつもりが,最後は陸羯南ということになりましたね(笑)。

 

 ところで,数回前のこのブログで,私が少年時代に熱狂した「真田幸村」というテレビドラマ(TBS系)のことに触れました。これの放映開始が昭和43年と書きましたが,実際には昭和41年でした。お詫びして訂正いたします。

2015/07/22

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 なんか,以前にもこれと同じようなことをこのブログで書いた気がしますが,敢えてまた書きます。ひと夏を過ごすということは,大変なことですね。私が子供だった時代にはもちろんそんなことは考えもせず,炎天下にもかかわらず戸外で遊びまくっておりましたが,最近は年のせいか,ひと夏を過ごす,越すということは本当に大変なことだなあと思うようになりました。

 

 湿度は高いし,アスファルトの照り返しはきついですし,ギラギラした太陽光線には全く容赦というものがありません。夜は暑さで何度も目が覚めますし,睡眠の質が必ずしも良いとは言えませんし,朝起きてもその日一日の仕事のことを思うと,気後れがしてしまいます(笑)。

 

 夏で唯一良いことと言ったら,ビールが美味いことくらいです(爆笑)。

 

 それにしても子供の頃というのは本当に元気でした。かき氷を元気よく口の中にかき込んでは,頭を「ツーン」と痛くしたり,イチゴやメロンのシロップをかけすぎて,ベロ(舌)を真っ赤っかにしたり,鮮やかすぎる緑色にしたりね・・・(笑)。本当に懐かしいし,あの頃の元気を取り戻したいです。

 

 まだ50代の私でさえ,ひと夏を過ごすということを大変だと思うくらいですから,もっと年齢の高い方々にとってはもっと大変だと思います。自分を含めてですが,熱中症には十分に気をつけて,そして最後まで気を確かにもって,何とかこの過酷な夏を乗り切りましょう。

 

 そうすれば,爽やかな秋,そして最近特に自分にとって調子の良い,ゴルフのシーズンとなります(笑)。

2015/06/30

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  今のメガネを作ったのは平成20年でした。あれから7年・・・。老眼も,そして近視もしぶとく進行するようです。

 

 特に近くにある書面や新聞の見にくいこと・・・。たまらず7年ぶりにメガネを更新しました。この更新に当たっては,7年前と同様,少し悩みました。どういう悩みかと言うと,遠近両用メガネ一本にするのか,それとも遠目と近目をそれぞれかけ替える方式で二本作るのかという悩みです。要するに,どちらが目に負担が少ないのかということなのです。

 

 いろいろと調べて見ましたが,結論は出ませんでしたので,従前どおり二本にし,本日これが揃いました。ありがたいことに,遠目も近目も見やすいことこの上ありません(笑)。特に近目の方が見易くなったのはとてもありがたいのです。目の前にある本や新聞,そして裁判記録などを読む時,見にくいととてもストレスがたまります。首や肩が凝りやすくなるようですし,眼精疲労もあり,頭皮もいささか張るようになるようです。頭皮が張ると毛細血管の血流が悪くなり,毛髪の生育環境にも悪影響が生じそうです。髪は男の命ですからね(笑)。

 

 また,このたび私がメガネの更新を決断したのは,近目の見にくさという理由だけではなく,近々運転免許証の更新を控えているからでした。運転免許証更新の試験場で,視力検査に引っかかってしまうことを危惧したのです。でも,これなら大丈夫。

 

 さあ,6月も終わりです。メガネも更新して何事も見易くなったことですし,下半期も頑張るぞー!それに,今夜は我が栄光の読売巨人軍も9回裏にようやく逆転し,サヨナラ勝ちをおさめたようです。ギリシャのデフォルト不安はありますが,私としては自分のゴルフのスコア同様,上昇気流に乗っております(笑)。

2015/06/28

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 私は小学生のころから,それこそ毎週欠かさずにNHKの大河ドラマを観ていました。昔から歴史物,特に戦国武将ものがすごく好きだったんですよ。例えば,まだ小学生だったころに観た「天と地と」なんかを今でもよく覚えております。日曜日の8時から本番を見ただけではあきたらず,小学校から帰ってから土曜日の再放送まで観ていましたからね(笑)。

 

 「天と地と」という大河ドラマは,長尾景虎(上杉謙信)役は石坂浩二,その父親の長尾為景役は滝沢修,その側室の松江役は有馬稲子,長尾為景の実兄である長尾房景役には志村喬,景虎の軍師宇佐美定行役には宇野重吉,武田信玄役には高橋幸治,その他にも大友柳太朗,藤村志保,新珠三千代なども出演していました。錚々たる役者さんたちです。もちろん脚本も素晴らしかったし,子どもながらにもこういった分野や出演者に対する憧れと尊敬の念というものが確かにあったのです。

 

 でも最近の大河ドラマにはそういったものを感じることは全くありませんし,特にここ数年はあまり観る気がしないし,実際に観ていません。「龍馬伝」などはやたらにほこりっぽく薄汚い画像でしたし,「平清盛」について画像が暗く薄汚く,天皇家を貶めるかのようなセリフも散見され,不愉快でした。

 

 そういえば,数日前の産経新聞にライターの吉田潮さんの「何となく薄気味悪いNHKの妹路線」という見出しの,少し違った観点からの記事が載っていました。確かに戦国時代も,幕末も,もうたいていの歴史やストーリーの流れは視聴者も知っています。そういう意味ではNHKとしても何か新味を出したいところでしょう。吉田潮さんの記事から少し引用してみましょう。

 

「そこで、NHKが考案した策の一つが『妹キャラ』。教科書に載っていない、脚光を浴びていない、皆があまり知らない人物を主人公に据えることで、広くあまねく興味をひきつけようという作戦だ。直近の作品で言えば、平成23年の『江 姫たちの戦国』(茶々は名実ともに有名だが、その妹、江がメーン)、25年の『八重の桜』(会津藩士の妹)、そして今年の『花燃ゆ』(吉田松陰の妹)である。」

 

 なるほど,そういえばそうですね。なかなか鋭い切り口です(笑)。それにしても,この吉田潮さんもご指摘でしたが,今年の「花燃ゆ」に出て来る役者さんにイケメンの多いこと多いこと・・・。ひがみではないがイケメンばっかり揃えてどうするの。また,脚本も桜田門外の変の場面も雪の上に寒ツバキが散って一瞬で終わりになってしまい,大河ドラマにも歴史の勉強を期待している私のような者のニーズには答えてくれていません。それにもちろん職業に貴賎はありませんが,お笑い芸人コンビ「どぶろっく」の2人がそれぞれ一橋慶喜役と島津久光役に起用されていることを聞き及んでは,もはや軽すぎて観る気も起こりません。

 

 要するに,NHKの大河ドラマに対する私の現在の思いは,繰り返しになりますが,「天と地と」を観て,子どもながらにこういった分野や出演者に対する憧れと尊敬の念というものが湧いてきていたあの頃がとても懐かしいということです。

2015/06/22

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 梅雨らしくなったというのが良いのか,そうでないのか分かりませんが,ここ数日の天候は梅雨らしくなりました。ただ,紫陽花は本当に美しいと思います。

 

 さて,私も弁護士の端くれですから,言論・出版の自由,表現の自由が憲法上保障された極めて重要な人権であることは十分承知しております。しかしながら,元少年Aの手記「絶歌」と称する本の出版には嫌悪感を覚えます。

 

 1997年に神戸連続殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗事件)を起こした「元少年A」の手記「絶歌」と称する本が出版されてから10日ほどが経ちましたが,トーハンと日版の週刊ベストセラーランキングではそれぞれ初登場1位となったようであり,出版元の太田出版は初版10万部に引き続きさらに5万部の増刷を決めたとのこと。出版社の思惑どおりの展開となっております。

 

 この「元少年A」は既に32歳になっているようで,週刊誌の記事によれば,この人物は自分の原稿をさる出版社に持ち込んで出版にこぎ着けようと相当の努力をしたようであり,最終的には太田出版に落ち着いたようです。

 

 この人物が起こした事件は凄惨で猟奇的なもので,口にするのも憚られます。そしてこのたびの「絶歌」なる手記の内容は,ある情報によれば作家気取りの小賢しい文章表現が散見されるようです。でも,この人が本来やるべきことは,このような作家気取りの小賢しい文章を世に問うことではなくて,印税なんかに頼らず,必死でアルバイトなどをしながら日銭を稼ぎ,人知れずただひたすら内省の日々を送り,被害者の菩提を弔うことでしょう。それが人の道というものです。

 

 でも出版に当たっては,被害者のご遺族には何らの相談,了解もなかったようであり,当然のことながら被害者の男児の父親は太田出版に抗議し,速やかな回収を求めています。当然のことでしょう。それに印税の使い道だって明らかにはされておりません。

 

 この人物ももう32歳なのですね。この本の出版の動機の一つとして,「自分の過去と対峙し、切り結ぶ」ことに言及しています。「切り結ぶ」という言葉の意味は,互いに刀を交えて切り合うこと,また激しく争うことを意味しています。被害者のご遺族の心情に配慮することなくこのような自分の手記を世に問い,「自分の過去と対峙し、切り結ぶ」ほどの覚悟があるのであれば,著者名が「元少年A」というのは卑怯な気がしています。それにやはりこの人には共感力というものが決定的に欠けていると言わざるを得ません。

 

 本名を明らかにせよとは酷な言い方かもしれませんが,やはりそれができないようであれば,このような手記を世に問うことではなく,人知れずただひたすら内省の日々を送り,被害者の菩提を弔うことこそ大切なことだと思うのです。

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