前回のブログでは,私が褒めたい人として将棋界の谷川浩司九段について触れてみました。その谷川九段は,平成26年11月,秋の叙勲で紫綬褒章を受章されました。誠にめでたいことです。
実は,これと同じ時にサザンオールスターズの桑田佳祐氏も紫綬褒章を受章したのです。しかしながら,これはあくまでもネット情報に過ぎませんが,この桑田佳祐氏が昨年末大晦日のコンサート会場で受賞した紫綬褒章を杜撰に取り扱ったなどということで非難されております。
その際の桑田氏の振る舞いとして巷間言われていることは,紫綬褒章を尻のポケットから取り出し,おどけた調子で今上陛下の口まねをしたり,紫綬褒章の受章を歌にしたり,オークションまがいの言動をしたというのです。
どこからどこまでが真実なのかは未判明ですが,確かにアップされた画像を見る限り,紫綬褒章を自分の顔のヨコにぶら下げて妙な顔をしているものもあります。それに,昨年秋に桑田氏が紫綬褒章の受章者に内定した時,あるスポーツ紙には「紫綬褒章を逆手に取った”型破り企画”が進行しているという」,「紫綬褒章ソングを作って、自身のコンサートで歌うことを考えているようだ。褒章をステージ上で披露することも考えているようです」などと記事にされています。
ネット上で実際にアップされた画像などを見る限り,やはり受賞した紫綬褒章を杜撰に取り扱ったとの批判は免れないと思います。桑田佳祐氏といえば,音楽活動では相当の実績もあり,年齢的にも私よりも上で,いわば分別盛りです。しかしながら今回の振る舞いは極めて不愉快です。軽率だし,不敬と言ってもいい。決して褒められたものではない人です。仮に本人に今上陛下を貶める意図がなかったとしても,端から見ればそう疑われても致し方ないと思います。何より私が不愉快に感じたのは,受賞した紫綬褒章をそのように杜撰に取り扱う一方で,叙勲という権威そのものは追い求めるという虫の良さです。
私はWOWOWとの契約はしておりませんが,このライブの模様の再放送が予定されているとのことです。しかし,果たしてちゃんと再放送されるのでしょうか。
よく言われることですが,いただく年賀状に少しでもコメントが書かれている方がうれしいですね。私はお出しする年賀状には全て,なにがしかのコメントを手書きすることにしております。今年のお正月にいただいたものの中に「いつも”和み”をありがとうございます。」というコメントのある年賀状がありました。しばらくの間この年賀状を眺めておりましたが,いつもそんな風に感じていただいているのかと思うとこれは理屈抜きにうれしい年賀状でした。
さて,前回のブログにも書きましたが今年の正月は「寝正月」に近く,年末にはボサーッとしてBSで放映されていた将棋に関するある番組を見ていました。それは平成8年の2月に行われた第45期王将戦第4局を,当時の対局者である谷川浩司九段と羽生善治四冠が実際にその棋譜を将棋盤で再現しながら当時のことを振り返るという番組でした。
なぜこの対局が当時注目されていたかというと,まだ25歳だったスーパースター羽生善治が将棋界の7大タイトルのうちの6タイトルを既に保持し,残る王将位の保持者であった谷川浩司九段から奪取し,史上初の7大タイトル独占なるかという対局だったからです(第45期王将戦はこの時点で羽生が3連勝し,この局に勝てば7冠達成となります)。
実はその前年,同じような状況で谷川九段は羽生善治の挑戦を退けて王将位を死守し,羽生のタイトル独占を阻止しております。しかし翌年の両者の対戦は結局羽生の4連勝で7大タイトル独占と相成った訳です。BSのその番組では谷川九段が当時の心境を正直に語っておりました。終局直後にはカメラマンがフラッシュをたいて勝者を撮影するのですが,こういった場合カメラは敗者(谷川九段)の背後から撮影され,谷川九段は「自分は(撮影の)邪魔になるんじゃないか。」と考えてしまったという率直な感想を述べていました。
私は以前からこの谷川九段の誠実そうな物腰や立派な対局マナーに好感をもっていました。棋士としての実績は申し分なく,弱冠21歳の史上最年少で名人位を獲得,何よりも引退後は第十七世名人を名乗ることができますし,タイトル獲得も27期です。4冠を保持していたこともあるのです。また谷川九段は「光速の寄せ」と言われ,終盤力がとてつもなく強い棋士です。
先の日曜日にはNHK杯将棋トーナメントで五段の棋士と対戦しておりましたが,中盤までは圧倒的な優勢であったにもかかわらず,残念ながら終盤に失速し「光速の寄せ」は見られませんでした。谷川九段には潔さとその独自の美学があるのでしょう。「えっ,ここで投了ですか。」と解説者が述べたように,本当に潔い投了でした。「こういう局面を的確に寄せきれない」自分に対する怒りもあったのでしょうか・・・。自分に厳しい人なのかもしれません。
谷川九段の人柄を如実に示すエピソードがあります。平成21年のJT将棋日本シリーズでは,前年度獲得賞金等ランキングの13位であった谷川九段は本来ならば出場権がなかったはずですが,渡辺明当時竜王が新型インフルエンザに感染している可能性があって欠場したため,代わりに出場し,見事に優勝を果たしました。しかし谷川九段自身は,「本来、出場できる立場になかった」として優勝賞金(500万円)を主催者や連盟と相談の上,将棋の小学生への普及にこの賞金を使ってもらおうと判断し,翌年9月には将棋盤と駒を3000セット(東京都に2000セット,大阪市に1000セット)寄付したのです。
谷川九段は現在日本将棋連盟の会長であり多忙を極め,自分の将棋に集中することがなかなかできないのかもしれず,残念です。A級への復帰を含め,この棋士にはもっともっと頑張って欲しい気がいたします。
みなさま,新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
まだ年が改まらない昨年の時点で,ある評論家が「今年(昨年のこと)は来年よりも良い年になりますよ。」などとひねくれたことを述べておりましたが(笑),私自身何とかして今年も良い年にしたいと思っております。
職業をお持ちの多くの方々は,12月27日(土)から1月4日(日)までは年末年始のお休みで9連休だったと思われますが,私の場合は29日(月),30日(火),3日(土)と事務所に出ておりましたので,じっくりと休んだという感じがしておりません。時間とお金がない私は,残念ながら今年はいわゆる「寝正月」のような具合でした。
そんな中でうちの娘はというと,もう成人に達しているにもかかわらず上手く立ち回り,三が日で多額のお年玉を荒稼ぎしたようです(笑)。四日市のS叔母様,いつも娘を可愛がってくれてありがとうございます。またその他の方々も。かくいう私もついお年玉をあげてしまいました。やはりいくつになっても娘は可愛いものです(笑)。
正月ボケで話が散漫になっておりますが,おせち料理に飽きてしまったせいか,昨日うちのカミさんが成城石井で買って来てくれた「シナモンロール」の本当に美味しかったこと。こんなに美味しいものならば,この「シナモンロール」を2日に1回はランチ時に食べても良いなと思いました。
話の散漫ついでに,昨年の12月24日のこのブログ記事の中に「私の子や孫が」というくだりがありましたが,これは将来孫ができてもという意味であり,現時点で私に孫はおりませんので誤解のないように(笑)。
あー,ダメだ。まだ正月ボケ,より正確には寝正月ボケが直っておらず本調子ではありません。本日はこの辺で失礼いたしますが,今年も懲りずにこのブログにお付き合いくださいね。
業種にもよると思いますが,26日(金)が御用納めだった方も多いのではないでしょうか。うちの事務所はたまたま29日(月)も臨時で事務所を開けますが,表向きは昨日が御用納めでした。
その本年の御用納めの日は東京出張で,私にしては割と大きな仕事を完了してきました。午前8時12分の新幹線(のぞみ)で出かけましたので,自宅を出たのはまだ外が薄暗い時でした。
でも,この御用納めは幸先の良いスタートを切りました。何と言っても,その日発売の月刊誌「正論」を早朝から手に入れることができ,車中で読み始めることができたのです。車中で美味しい駅弁を食べ,上天気のその日は富士川に差し掛かった時には誠に美しい富士山の姿を車窓から眺める幸運にも恵まれました。「正論」を片手に霊峰富士の偉容を堪能・・・。正に絶好調です(笑)。
そして午前11時からのお仕事。思ったより時間はかかりましたが,交渉等が無事に完了しました。本当に良かった。達成感もあって寒風の中の散歩も良かろうと思い,学芸大学駅から祐天寺駅まで高架を頼りにブラブラ歩きました。
そしていつもの行きつけのラーメン店(八重洲中央口地下)で「塩バターコーンラーメン」を,これまた堪能いたしました。絶好調です(笑)。返す刀で鈴本演芸場で落語でもと思ったのですが,さすがに年内にやらなければいけない仕事も多く残されていますので,それは断念しました。
でも秋葉原のある店で,とうとう「グレン・グールド・プレイズ・バッハ~ブルーノ・モンサンジョン監督三部作」(DVD)を手に入れました。ますます絶好調です(笑)。これは1979年から81年にかけてグールドが精力を傾注した「バッハ・シリーズ(グレン・グールド・プレイズ・バッハ)」三部作の映像をまとめてDVD化したものです。グールドが亡くなったのが82年10月ですから,その最晩年の仕事,映像ということになります。商品の説明にもあるとおり,「細部にいたるまで緻密に脚本が吟味された密度の濃い対話部分の充実度の高さのみならず、演奏部分で示されるグールドの解釈の深遠さは言語を絶するほど」なのです。改めてバッハのフーガの構造の緻密さ,完成度の高さを認識することができます。
さて,このように絶好調のまま御用納めを迎えることができました。これもひとえに大勢のこのブログ愛読者の皆様のおかげであります。感謝いたします。今年はプロ野球で言えば1000本安打,つまり1000回更新(ブログ)をやっちゃいました。何とかこれも続けていきたいと存じます。
それでは皆様良いお年を。そして来年が皆様にとって素晴らしい年となりますよう,心よりお祈りいたします。
ぽっぽっぽ はとぽっぽ 豆がほしいか そらやるぞ みんなでなかよく 食べに来い。
道を歩いておりましたら,鳩が何やら啄んでおりました。可愛いもんです。
ふっと,私が11年間お世話になった先生のことを思い出しました。我々の業界では雇用主側の弁護士をボス弁とかボスとか呼んでおりますが,大恩のあるこのボス弁のことを,以下M先生といいます。
このM先生は勿論今でも元気でご活躍ですし,当時から弁護士会内では人脈も,実力も,影響力もある方でした。しかしこんなM先生でも,どうしようもない弱点がありました。それは歌やカラオケです。自他共に認める音痴だったのです。
ですからM先生は絶対に人前では歌は歌わないと公言されていました。私もM先生に連れられて顧問先会社の忘年会などに行きましたが,歌やカラオケとなると,M先生は恥も外聞もなく私を楯にして,自分の名代として私に歌わせました。それほど歌を歌うのが嫌だったのでしょう。私も悪い男です。時にはM先生に「給料を上げてくれたら代わりに歌ってあげます。」などと意地悪を言ったものでした(笑)。
私がお世話になった11年間,そんなM先生がたった一度だけ歌われるのを聞いたことがありました。正に世紀の一瞬でした。その時にM先生が歌われたのが,冒頭に挙げた「鳩」という童謡です。M先生はお酒が進み,興が乗ったのか,意を決して「ぽっ、ぽっ、ぽっー」と始められたのです。M先生の言では,この曲だけは何とかなるんだそうです(爆笑)。
人間誰しも弱点というものがあるのですよ。私も敢えて弱点を挙げるとすると,「痛みに弱い」という点でしょうか(笑)。歯医者さんで歯垢を取られるのも痛くて絶対にダメです。思わず拒否したので歯科助手さんがビックリしていたほどです。そういえば,以前このブログでも紹介しましたが,「幼獣マメシバ」の主人公役の佐藤二朗という役者さんは,自分の特徴として「痛みに弱い」点を挙げています(笑)。みなさんは痛みに強いですか?
「だまつて今日の草鞋穿く」
種田山頭火の句の中でも,何かしらこの句は好きな句の一つなのです。この漂泊の俳人は,木賃宿から毎朝草鞋を穿いて行乞の旅に出立しなければなりません。生きていくために。旅人,特に山頭火のように行乞の旅に出る人にとって,この朝の草鞋を穿く瞬間は精神的に辛い時間なのかもしれません。この句が作られた季節は分かりませんが,寒い寒い冬の旅ならなおさらでしょう。
さて冬至が過ぎました。私は毎年思うんですけど,冬至が過ぎてこれからだんだんと日が長くなってゆくこの感じが好きなのです。日本経済もこうだと良いのですが・・・。
ところで,実は私の部屋は本だらけ・・・。確かにうちのカミさんが言うように掃除がしにくいし,ホコリが溜まりやすいのです。それに,大きな本棚が2つあって,地震対策は十分とは言えません。カミさんは常日頃,本棚が倒れて私が下敷きになるのが心配などと言ってくれておりました。
そして最近ではカミさんは,「断捨離!」などと連呼して私を洗脳し(笑),徐々にその2つの大きな本棚と多くの本を何らかの形で移動するか,処分するかをソフトに,それでいて事実上抵抗を許さないような説得力をもって,私に迫って来ていたのです。何とか私を説得しつつ,私が不在の時に徐々に本を袋に詰めて廊下に出したり,粗大ゴミの処分券を購入したり,本の移動や本棚及び本の処分を次第に既定路線化していったのです。ちょうど徳川家康が,秀吉亡き後の豊臣家に対し,関ヶ原の合戦を経て,大阪冬の陣で大阪城の外堀を埋め,大阪夏の陣で最終目的を果たすかのように(笑)。
そしてとうとう,昨日の天皇誕生日の祝日がその日となりました。私の部屋は見違えるようにきれいさっぱりとなったのです。私も感慨にふけりながら,処分する本をビニールテープで括る作業をし,カミさんは掃除機をかけてくれました。
本当にさっぱりしました。確かに普段から,もうそろそろ大掃除をしなければならないなと思いながら過ごしてはいたのですが,うまいことカミさんにしてやられつつも,一足早い懸案の大掃除ができました。
それにしても処分すべき本が大量に出てしまいました。名残惜しいような気もしますが,結局は私もいずれあの世に逝く訳ですし,残された私のそのような「蔵書」を私の子や孫が繙くことがあるのかどうかは極めて疑問ですから,結果的にはこれで良かったのかもしれません。というのも,私の読書傾向は相当に偏っていますから(爆笑)。
かにすき鍋の締めのかに雑炊は本当に美味しいですね。温まりますし,とてもよい出汁が出ています。また,カニしゃぶやカニの味噌汁も格別です。我が家でも是非とも年内にかにすき鍋をやりたいと思います。
安心の日本産も勿論結構ですが,今年はロシア産のカニが狙い目なのをご存じですか。ロシア通貨のルーブルが相当に下落し,今ではひところの半分の価値しかなく,相当のルーブル安なのです。・・・ということは,ロシア産のカニが相当に安くなっており,市場関係者のコメントによるとこの傾向は年明けにはさらに顕著になってくるそうです。カニに限らず,サケ,イクラ,数の子も同様の傾向のようです。
何とかうちのカミさんを説得して,今年中に,かに三昧の夕食の機会を確保することにいたします(笑)。そして締めはもちろん,かに雑炊・・・。
経済制裁もあったり,原油安の影響もあったりで,ロシア経済は相当に参っているようですね。ロシアは確かに大国ではありますが,GDPが資源の輸出に相当依存しているため,原油安もロシア経済に打撃を与えることになります。経済構造がいびつで,しかもプーチンの独裁が鼻につきます。最近,新聞の書評につられて,「毒殺-暗殺国家ロシアの真実」(アルカディ・ワクスベルク著,松宮克昌訳,柏書房)という本を買ってしまったのですが,本格的に読み出す前にチラチラ斜め読みしているだけでも気が滅入り,とても恐ろしい内容になっています。権力構造の深い闇が浮き彫りになります。ちゃんと読み始めるべきかどうか実は迷ってしまっています(笑)。
ロシア出身の作曲家は申し分なく素晴らしいのに・・・。セルゲイ・ラフマニノフなんかはとても好きですし,イーゴリ・ストラヴィンスキーなども本当に素晴らしい。たまたま今日は自動車で移動していたのですが,車中のラジオでストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」の終曲を聴きました。素晴らしい曲でしたし,ふだんバッハばかり聴いている私も,たまにはロシア音楽もいいなと思いました。
調子に乗って深夜までカラオケで歌いまくっていましたら,外は一面の銀世界(笑)。名古屋でも久々のドカ雪が降りました。「爆弾低気圧」の威力は凄まじいものがありました。
大学での学問というものをちゃんとしているのかどうか分かりませんが,うちの娘はある企業で単発的なアルバイトをしています。今朝の朝食の時,娘が感動した面持ちでアルバイト先での昨日の出来事を語ってくれました。
名古屋のバスレーンがある道路に面したそのアルバイト先で仕事をしていた午前中,Kさんという割と美しい40代の女性が「雪かき班」のリーダーに指名され,娘はそのKさん(その後のKさんの目覚ましい活躍ぶりから,この女性を「K大将」と呼ぶことにします)と一緒に,店先や駐車場の「雪かき」作業にせっせと従事しておりました。
するとK大将は,バスレーンで雪のためにタイヤを空回りさせながら立ち往生している市バスを目ざとく見つけ,「あっ,これはいかん!あかねちゃん,いくよっ!」と娘に声をかけ,店内にいた他のスタッフを手際よく差配し,段ボールを相当数用意させ,走って現場に直行したのです。
確かにその時,立ち往生しているその市バスの後ろにはかなりの台数のバスが数珠つなぎになっていたのです。K大将は,タイヤの下に段ボールを敷き詰めさせ,他の従業員数名にはバスの車体を後ろから押させ,自らは「せいのー!」などと大声を掛け,立ち往生していた先頭のバスを走行させることに見事成功したのです。バスの運転手や乗客からは口々に感謝の言葉を掛けられたそうです。
朝食の時,その昨日の出来事を娘は顔を上気させながら語っておりました(笑)。K大将は,状況把握力,正義感,勇気,的確な判断と行動,統率力の全てが備わっており,移動時には「あかねちゃんっ!転ばないように気をつけなさいよっ!」と部下を思いやる細やかさも備わっております。軍隊でいえば正に大将の器です(笑)。
Kといえば,菅直人という市民運動家上がりの人物が何とか比例復活で475番目の衆議院議員に滑り込みましたね(笑)。お陰で代表であった海江田万里という人が落選の憂き目をみました(笑)。菅直人という人はその首相時代,前任者の鳩山由紀夫という人と甲乙付けがたいほど無能な対応に終始しましたね。どうにも我慢がならなかった私は,このブログで,「バカな大将,敵よりこわい。」などと言ってやったものです(笑)。
こういう人物が首相になるんだったら,昨日バスを立ち往生から救ったK大将のような人物(女傑)の方が適任でしょう。
先日の刑事事件の公判は,結審(すべての審理を終えること)予定の日でありまして,私は被告人のために予め用意した弁論要旨を法廷でしっかりと読み上げました。その声はいつもと違い,相当にドスのきいた声でした。いつもとは違ってドスはきいておりましたが,我ながらよくできたと思いました(笑)。
何でいつもの声質とは違ってドスがきいていたのかというと,前日に宴会の4次会でカラオケを10曲くらい歌いまくってしまったのです(笑)。その約10曲の中には我が栄光の読売巨人軍応援歌の「闘魂込めて」も当然に入っておりました。
さてさて,翌日の自分の声の質が変わった体験から痛感しましたのは,プロの歌手というのは自分の喉や声の状態の管理に細心の注意を払っているのだろうなということです。彼らにとっては声はそれこそ本業の出来,不出来に直結する訳ですから,私のような不摂生は絶対にしていないのだろうと思います。
歌手のこと,声のことを漠然と考えておりましたら,ふっとエリーザベト・シュヴァルツコップという往年の名ソプラノのことが頭に浮かびました。話頭を転じる手法にやや強引さがあるよと読者から指摘を受けたことがありますが(笑),本日これからはなぜかシュヴァルツコップなのです。二十世紀中にも様々な名歌手が登場しましたが,シュヴァルツコップはマリア・カラスと並んで名ソプラノとの評価が高かったのです。12月と言えば「第九」の季節ですが,昔は私もフルトヴェングラーが指揮したバイロイト音楽祭でのベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」をよく聴き,シュヴァルツコップの歌唱に聴き惚れていたものです。
それより何より,シュヴァルツコップの美貌・・・。本当に美しい人でありました。そのシュヴァルツコップも2006年に90歳で亡くなっております。彼女は特にヴォルフやR・シュトラウスの歌曲での評価が高かったのですが,よく調べて見ますと彼女は,私が師と仰ぐ(笑),あのヨハン・セバスティアン・バッハの曲の演奏にも登場しているのです。オットー・クレンペラー指揮,フィルハーモニア管弦楽団等による「マタイ受難曲」,カラヤン指揮,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団等による「ミサ曲ロ短調」,やはりカラヤン指揮,RAIローマ交響楽団等による「マニフィカト」などです。CDを入手できるかどうか見当もつきませんが,何とかやってみることにします。
皆さんは将棋には興味はないですか。このブログでもたまに将棋の話題を出しますが,それは私が中学生から高校生の時代にかけて将棋に熱中したことがあり,今でも割と興味を持っているからです。当然のことながら勝負事ですから非情な面がありますが,ゲームとして将棋はとても面白いと思います。チェスと違って日本の将棋は得た駒を使うことができるという特徴もありますし,棋士の対局を見ていても礼儀が重んじられ,日本の良き伝統が今も生きていると思います。
実は昨日は急いで書き上げなければならない準備書面作成の仕事があったのですが,思いのほか時間がかかってしまい,仕上がりが午後7時ころになってしまいました。それもそのはず,昨日は第27期竜王戦の第5局(第2日)がネットで中継されており,それをたまに覗きながらやっていたからです(笑)。特に終盤は釘付けになってしまいました。
というのも,森内俊之竜王に対して,糸谷哲郎七段が挑戦し,ここまで糸谷七段が3勝1敗とし,この第5局に勝てば新竜王の誕生,森内竜王が失冠してしまうという大一番だったのです。私の場合は特に贔屓の棋士はおりませんが,羽生善治名人と並んで森内俊之竜王は40代半ばでよく頑張っているなと感心しておりましたので,内心は森内竜王を応援しておりました。
しかしながら,この第5局も終盤まで森内竜王が優勢であったにもかかわらず,時間配分のミスという面もあったでしょうが,緩手が出てしまい,森内竜王の逆転負けとなったのです。糸谷新竜王の誕生と相成りました。
思えば,名人と竜王というのは将棋界の双璧というべき二大タイトルです。森内俊之九段はついこの間まで名人と竜王の二大タイトルを保持しておりました。これは実は凄いことなのです。でもこの一年の間に名人と竜王のタイトルを相次いで失ってしまいました。勝負の世界の決まり事とはいえ,非情な世界です。男子プロゴルフの世界では藤田寛之プロが「中年の星」などと言われて活躍されているのは喜ばしいことで,将棋界でも何かしら中年を応援したくなるのです。私の場合は年齢的にはもう中年の域を過ぎてはおりますが・・・。ですから,このたびの森内俊之九段の失冠は少し残念です。
実はもう一つ残念だなと思うことがあるのです。確かに今回の竜王戦においては糸谷七段は強かったのでしょう。そして最近の森内九段の戦績からすれば不調だったのでしょう。そういう意味では現時点での実力の反映であり,妥当な結果だったとも言えます。でも,糸谷七段の対局マナーについては従前から問題視されていたようであり,その問題の対局マナーが相手対局者である森内九段になにがしかの影響を与えてしまったことは否定できないのではないかと思います。
糸谷七段はとにかく対局中に頻繁に離席します。この第5局の最中もその離席の回数はとてつもなく多く,時には僅かの時間に3回も離席を繰り返し,全く落ち着きというものがありません。こんなに頻繁に離席を繰り返すようですと,相手対局者に思考の中断を余儀なくさせるような面があるでしょう。
以前の対局では糸谷七段が離席したまま昼食休憩の時間を迎えてしまったということもあったようです。また,これは読売新聞でも記事になっていたのですが,対局室が屏風で仕切られ,その屏風の向こう側で手を考えながら歩き回り,その衣擦れの音が屏風のこちら側にも聞こえてしまうそうです。たまりかねた森内九段は耳栓をしていたとのことです。相手対局者が指してその手が元に戻る前に即座に自分の手を指すということもあったようです。
はたまたこれは第5局で起こった出来事ですが,糸谷七段が2二角成とした時に,その指が2三の地点にあった森内竜王の歩に触れて歪んだ状態にしてしまったにもかかわらず,それを直さずに放置したという「事件」もありました。対局マナーの悪さに森内竜王も内心では辟易していたのではないでしょうか。勝負師なのですからそんな逆境を跳ね返すくらいの精神力がなければダメだという意見もありましょうが,森内九段に少し気の毒な今回の竜王戦ではありました。