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弁護士ブログ

2012/01/05

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 皆さま,新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 今年のお正月は,娘のあかねちゃんの大学受験を控えていることもあり,我が家では動きの少ないお正月でした。私の甥は全部で4人いるんですが,このうちの2人が今年挙式予定ということで,元旦の夜にこの二組のカップルから年始の挨拶と結婚の報告を受けたくらいです。

 

 さて,年末に新聞をめくっていると,「蜩の記」(葉室麟著,祥伝社)という本の書評に目がいきました。その書評によると,これほど武士の本分というものを見事に描き切った本も珍しい,号泣せずに読むことはできないというような趣旨の書評でした。「よしっ,久しぶりに思いっきり号泣してみるか!」と思い,早速読みました。ほとんど一気に読破した感じでした。確かに素晴らしい小説で,一箇所涙が溢れそうになった部分はありましたが,残念ながら「号泣」とまではいきませんでした(笑)。「号泣」を目指してまっしぐらに読み進んでいたのに・・・(笑)。

 

 しかしといっては何ですが,元旦の朝っぱらから不覚にも思わず落涙してしまった誠に素晴らしい文章がありました。元旦の産経新聞の中に,新潮社の宣伝広告がありまして,「日本人よ、勇気をもちましょう」という表題のドナルド・キーンさんの文章が載っていたのです。泣けてきて仕方のない素晴らしい文章でした。家族に涙を悟られまいと,顔の前から新聞をずらすこともできませんでした。このドナルド・キーンさんの文章を,是非「拡散」したいと思いました。

 

 そんな訳で,今年の一番最初のこのブログは,元旦の産経新聞に掲載されたこのドナルド・キーンさんの文章をご紹介して,締めくくっておきます。

 

「かつて川端康成さんがノーベル文学賞を受賞したとき、多くの日本人が、こう言いました。『日本文学が称賛してもらえるのは嬉しいが、川端作品は、あまりに日本的なのではないか。』日本的過ぎて、西洋人には『本当は分からないのではないか』という意味です。分からないけれど、『お情け』で、日本文学を評価してくれているのではないかというニュアンスが含まれていました。長年、そう、もう七十年にもわたって日本文学と文化を研究してきて、私がいまだに感じるのは、この日本人の、『日本的なもの』に対する自信のなさです。違うのです。『日本的』だからいいのです。昨年、地震と津波に襲われた東北の様子をニューヨークで見て、私は、『ああ、あの「おくのほそ道」の東北は、どうなってしまうのだろう』と衝撃を受けました。あまりにもひどすぎる原発の災禍が、それに追い打ちをかけています。しかし、こうした災難からも、日本人はきっと立ち直っていくはずだと、私はやがて考えるようになりました。それは、昭和二十年の冬、私は東京にいました。あの時の東京は、見渡すと、焼け残った蔵と煙突があるだけでした。予言者がいたら、決して『日本は良くなる』とは言わなかったでしょう。しかし、日本人は奇跡を起こしました。東北にも同じ奇跡が起こるのではないかと私は思っています。なぜなら、日本人は勁(つよ)いからです。私は今年六月で九十歳になります。『卒寿』です。震災を機に日本人になることを決意し、昨年、帰化の申請をしました。晴れて国籍がいただけたら、私も日本人の一員として、日本の心、日本の文化を守り育てていくことに微力を尽くします。新しい作品の執筆に向けて、毎日、勉強を続けています。勁健(けいけん)なるみなさん、物事を再開する勇気をもち、自分や社会のありかたを良い方向に変えることを恐れず、勁く歩を運び続けようではありませんか。」

2011/12/28

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 先日,仕事で彦根まで出張に行ってまいりました。何と,彦根の裁判所は城のお堀の内側にあるんですね。さて,仕事を終えました。お堀の内側なんですもの,城を見ていかない手はなく,小学生の時以来数十年ぶりに彦根城内外を見物しました。城は勿論,市内も清々しい空気と落ち着いたたたずまい,本当によい街ですね。

 

 彦根城のお堀の中には,幕末の大老井伊直弼の像がありました。開国を決意しこれを断行した井伊大老の深い悩みと覚悟はいかばかりであったろうかと思います。悩み,命をかけて決断したのです。それにひきかえ菅なる者は,尖閣諸島沖の中国漁船衝突問題で醜態をさらし,脳天気の鳩山から引き継いだ米軍普天間飛行場移設問題でも事が進捗しないものですから,「第三の開国」と称してTPP参加を軽率に口にしました。野田なる者も,効力面での条約の国内法に対する優越すら認識せず,ISD条項の意味すら知りませんでした。これらの者と井伊大老の悩み,勇気,決断,覚悟とは雲泥の差であり,比較するのも馬鹿げています。

 

 ああ,いかんいかん,また政権批判になってしまった(笑)。私は仕事であちこちに行きます。別に彦根がそうという訳でもありませんが,中小都市のどの駅前の商店街にもシャッターが目立ったり,人通りも少なく,町全体に元気がないように感じます。寂しい限りです。もうこの日本は,16年間もデフレ経済を脱却できないままですし,超円高にも無為無策を決め込んでいます。

 

 財務省や日銀の皆さんは,本当にお勉強ができ,学力も高く,偏差値の高い超一流大学の出身者ばかりだと思います。優秀ななずなのに,いまや日本経済の宿痾ともいうべきデフレ経済から脱却する,そして円高を回避させるべき有効な手立てを打てないでいます。どうしてなのか不思議でなりません。優秀なのでしょう?彼らは。日銀総裁の白川という人は,「ドラえもん」に出てくるのび太くんみたいな顔をしているだけで,財務省とタイアップして国のために何か抜本的で有効な手を打とうとする素振りは全くありません。マネタリーベースでは諸外国は増大しているのに,日本だけは旧態依然として低空飛行を続けています。本当にひとり旅の状態です(笑)。超円高になるのは当たり前です。こんなに超円高基調が続けば,海外での事業展開などを考えざるを得ず,日本の産業の空洞化,高度技術の移転(いくらブラックボックスがあるといっても),雇用の喪失に歯止めが利かなくなります。産経新聞の編集委員である田村秀男さんの経済記事は昔から好きで,すごく説得力があると思っているのですが,田村さんは昨日の産経新聞の朝刊で次のように述べております。

 

 「主要国中央銀行のうち日銀だけがその後も、量的緩和をせずに、超円高デフレを招いてきた。まじめに国内生産を続ける企業は罪もないのに超円高で罰せられて赤字に苦しむ。デフレに伴う税収減のために財政収支はさらに悪化しているのに、政府は増税に次ぐ増税しか考えない。増税はさらに消費や投資を圧迫し、デフレを加速させる悪循環を引き起こす。政府と日銀がおカネに関わる政策の大転換に踏み切らないと、新年には以前にも増して巨大なツケを呼び込むことになるだろう。」

 

 御意,おっしゃるとおり!確かに日本の消費税率の5%は,諸外国と比較しても格段に低く,現在のセーフティネットである社会保障の水準を維持するためには,税率を上げなければならないのは明らかです。でもその前にやることがあるだろう,ということなのです。とにかく,企業が元気になり,従業員が元気になり,商店街が元気になり,国が元気にならなければなりません。

 

 今年も色々とありました。東日本大震災で被災された方々には何度お見舞いを申し上げても足りません。来年は「すべて世は事もなし」といきたいところです。

 

 日本全国,約6194万人のこのブログ読者の皆さん(笑),今年も本当にお世話になりました。何とか私も家族ともども年を越すことができそうです。ありがとうございました。良いお年をお迎えください。そして来年は良い年になりますように。

2011/12/01

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 ほんとうに早いもので,もう師走です。年齢のせいなのか,それとも年齢なんか関係ないのかは知りませんが,いずれにしても月日の経つのが早く感じられます。12月に入り,週間天気予報を見ておりますと,ここ数日はあまり天気がよくないのでしょうか。

 

 初冬のこの時期,時雨れたりすると自由律俳句の,あの漂泊の俳人種田山頭火を思い出します。「うしろすがたのしぐれてゆくか」という句は,山頭火の句の中でも最も印象に残り,好きな句です。時雨の中で徐々に遠ざかっていくその後ろ姿は,山頭火に先行して道行く旅人のものなのか,それとも山頭火が自己の姿を客観視して表現したものなのか。恐らく後者でしょうね,自意識と自嘲のニュアンスがあります。冬の行乞は大変だったでしょうね。頭陀袋にも鉄鉢にも雨や雪は容赦なく降り注ぎます。

 

 山頭火の世界だったのに,一転して政治の話になると急に興ざめしてしまいますが,自由民主党という政党はもうダメなのでしょうか。とにかく民主党というろくでもない集まり(この政党は綱領すら持っておりません)が,このまま政権の座にいると間違いなく日本国が壊れてしまいます。これは間違いない。では,それに代わる受け皿としての政権の担い手はというと,基本的には自由民主党とたちあがれ日本しかないと思ってはいるのですが,自由民主党は政権奪取のために一体全体どんな努力をし,どんな内部改革を加えているのでしょうか。

 

 これほどまでにろくでもない民主党であるにもかかわらず,政党支持率は両党で拮抗し,自由民主党が伸びません。どこかの会社員然とした谷垣などという人物ではどだい無理なのです。11月30日には党首討論が開かれたようですが,産経新聞の報道によれば,谷垣という人の野田首相に対する追及が極めて甘く,自民党内部からもため息が漏れるほどだったようです。米軍普天間飛行場移設問題に関してもロクな追及もせず,「・・・そのことを申し上げ、次の問題に移ります・・」などと話題を他に転じる始末。その挙げ句,この谷垣という人は,TPP交渉参加問題で,参加への積極論から短時間のうちに消極論に転じた理由を野田首相に問われ,慌てて目を白黒させたとか(笑)。だめですこの人は。自由民主党には,安倍晋三,西田昌司,稲田朋美,古屋圭司,古川禎久,衛藤晟一,下村博文,山谷えり子などといった立派な政治家がいるのですから,彼らがもっともっと頑張ってくれないと・・・。あと,自由民主党には,案外頑張っている女性議員もおります。参議院議員の森雅子さんなどは,実は私の司法修習生時代の同期で,アイウエオ順から机も近かったのです(笑)。それに高市早苗さんなんかも外国資本から日本の森林等を守るために良い仕事をしております。

 

 民主党がこれまでの約2年数か月であれほどの失態,醜態をさらして続けてきたのですから,本来であれば相対的にではあれ自民党などの評価が上がってしかるべきなのに,そうなっていないのが残念です。次の総選挙では自由民主党とたちあがれ日本が何としても議席を伸ばさなければ日本はダメになってしまいます。ですから,頼むから谷垣さんはもうお引き取り下さい(笑)。

 

 そうでなければ,時雨の中で自民党の後ろ姿も徐々に遠ざかっていくことになりますよ。

2011/11/24

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 ずいぶん寒くなりましたが,今朝も徒歩通勤でした。いつも思うことなのですが,マナーの悪い自転車乗りには憎悪すら覚えます。今朝も,とんでもないバカを目の当たりにしました。その男は歳の頃30代後半といったところでしょうか,その男は先行する自転車を猛スピード,全速力といってもいいでしょう,極めて危険な速度で追い抜いていったのです。その対向方向からは歩行者である私が歩いているのに,徐行等をして歩行者と安全にすれ違おうといった配慮は全くありません。すれ違いざまに私は思わず「バカ!」と言ってしまいました。

 

 それくらい,その男の自転車のスピードは猛スピード,全速力,危険なものであり,考えたくもないことですが,仮に幼児や小学生,高齢者などの交通弱者に衝突したなら,即死もあり得ると思います。常識とモラル,ごく普通の危険予知能力を備えた人間であれば,不測の事態に備えた運転をするでしょうに,あの男のあの猛スピードでは到底不測の事態には対処しきれません。

 

 事故統計によると,例えば平成10年度と平成20年度とを比較すると,自転車対歩行者の事故件数は,その10年間で約4.5倍に急増しております。自転車対歩行者の衝突により,歩行者が死亡するケースもあります。恐ろしいことです。このような歩行者と自転車との衝突事故の急増という実情を反映してか,私達の業界でも,平成21年9月には,「自転車事故過失相殺の分析-歩行者と自転車との事故・自転車同士の事故の裁判例」(財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部 過失相殺研究部会編著,ぎょうせい)という本まで出版されました。

 

 そもそも,道路交通法上は,自転車は「軽車両」と位置づけられ,自動車や自動二輪と同じ「車両」なのですから,歩道と車道の区別のあるところでは自転車は車道を走行するのが原則です。例外的に自転車が歩道上を走行することが認められているのは,①歩道に「自転車歩道通行可」の道路標識がある場合,②子供や高齢者が自転車に乗る場合,③車道または交通の状況からみて,やむを得ない場合に限られております。しかも自転車が歩道を走行する場合でも,歩行者優先であり,自転車は車道寄りを徐行しなければならず,歩行者の妨げになるような場合には一時停止しなければなりません。にもかかわらず,実際に町で遭遇する一部自転車の無法な走行はこのようなルールからは相当に逸脱したものになっております(横暴な自転車乗りのために,歩行者として恐怖心から一時停止を余儀なくされたことが何度もあるでしょう)。自転車に乗りながら携帯電話をいじくっているバカもおります。

 

 マナーや公共道徳面での日本人の劣化には著しいものがあります。物理的に歩道と自転車通行帯とを区別する設備がされつつありますが,それも勿論歓迎です。ただ,戦後数十年かけて徐々に劣化したマナーや公共道徳は,やはり今後数十年の長いスパンで家庭教育と躾け,学校教育の場面で個々に努力し,回復させていくしかないでしょう。かつて存在した「江戸しぐさ」の懐かしさよ。昭和生まれのお前が何で懐かしがるかって?そりゃ,昭和の時代にも「江戸しぐさ」の名残は十分にあったからですよ。

2011/11/22

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 ブータン国王と王妃は,ご成婚後,ハネムーンともいうべき旅行先にそのたっての願いとして日本を選んでくれました。その立ち居振る舞いの素晴らしさは,私達日本人の心を動かしたのではないでしょうか。宮中晩餐会での乾杯の際,王妃は自分の持つグラスが皇太子殿下のグラスの上にいかないように,腰を少しかがめておられましたし,金閣寺をご覧になった際には,国王は案内役の僧侶が雨に濡れないようにと傘を差し出しておられました。

 

 それにあの感動的な国会での演説。その素晴らしい内容を振り返ってみますに,国王は,「日本人はその歴史と伝統,世界史上で果たした役割など,もっともっと自信をもって欲しい」と訴えかけられたのだと確信しております。そういう内容でしたし,とても社交辞令などとは思えない真心からのメッセージだと受け止めました。国王夫妻の立ち居振る舞いといい,国会演説といい,我々の心に風を送られたような気がいたします。

 

 ブータンは,台湾,インドネシア,パラオ,タイ,トルコ,ポーランド,フィンランド,バルト3国などと並ぶ親日国の一つです。ブータンは,日本が国連安全保障理事会の常任理事国に加入する問題の場面では,いつも日本を強く支援してくれております。ブータンがこのように親日的な理由には様々あるでしょう。ともに仏教国であること,また先ほど述べたように,いわゆる自虐史観とは対極にある史観,つまり長いスパンで世界史を虚心坦懐に見たとき,日本がその世界史上で果たした役割(アジアの解放),戦後の日本のODA(円借款や技術供与等)などがあるでしょう。それとどうしても忘れてはならないのは,西岡京治という素晴らしい日本人のブータンでの活躍です。この西岡さんは,ブータンにおいて悪戦苦闘しながら農業振興に身を捧げ,同国の農業の発展に多大の貢献をした人です。この西岡さんがブータンの農業振興に果たした役割については,動画でもアップされておりますが,泣けてくるほどです。彼は1992年にブータンで急逝しましたが,西岡さんの葬儀はブータン国葬となったのです。

 

 そのブータンは,中国という一党独裁の膨張国家により,その国土の約18パーセントの領土を奪われています。中国の人民解放軍は年数キロ単位で徐々にブータンとの国境(ブータンのガサ県の最北部)を超えて侵蝕し,勝手に掘っ立て小屋をたてたり,西部開発と称して勝手に道路を敷設したりし,2005年にはこれが発覚したのです。ブータン政府としては,中国に対し,1998年に締結した国境策定協定に違反しているとして抗議を行ったのですが,この無軌道な膨張国家に理は通じません。ブータンはその国土の約18パーセント(約8100平方キロメートル)を掠め取られてしまったのです。本当に,強い公憤を覚えます。

2011/11/15

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 症状固定という概念は医学上の用語です。要するに,治療をこれ以上続けても大きな改善はもう望めず,長期的な時間の幅で見ると,回復・増悪がなくなった状態をいいます。そういう意味では私のゴルフも,もう症状固定かもしれません(笑)。

 

 先週の土曜日(11月12日)には,気が置けない仲間の人たちと,絶好のコンディションの中でゴルフをしました。しかし,スコアは100台で,散々なゴルフでした。何が散々だったかというと,ドライバーのティーショットです。ドライバーが全然ダメで,ショートホールを除く14ホールは全部ドライバーでティーショットを打ったのですが,まともなものは1本だけであり,1勝13敗でした(笑)。これでは100を切ることはできません。100ヤードほど先に転がったボールを見て,同伴の仲間からは「ナイスチョット!」と声を掛けられる始末(笑)。

 

 私だって,ほんの一瞬間だけでしたが,かつては80台で回ったことが一度だけありました。その頃は,気分転換も兼ねてよく練習場に足を運んだものです。そして熱心に練習したものです。ああ,こんな風にすれば良い球が打てるんだな,ああ,またやった,こんな風に打つからこんな球しかでないんだ,などと考えながら・・。先日の土曜日の散々なドライバーを見て,私も再びゴルフ練習場に足を運ぼうと決意しました。このままだと,本当に私のゴルフは症状固定になってしまいそうですから。それに,ゴルフでもう一花咲かせたいのです。

 

 話は全く変わりますが,私は雀という小鳥が大好きです。前にもこのブログで書いたことがありますが,朝の徒歩通勤などの際に雀のかわいらしい姿を見ると,癒されます。私がこの世で悪業を積んでしまい,来世ではどうしても畜生の世界に生まれ変わらざるを得ないとするならば,できれば雀がいいです(笑)。

 

 それにしても,ふと足を止めて雀の姿に見入っている自分。どういう精神状態なのでしょうか。意識するしないにかかわらず,自分の感じるストレスや不安などを背景に,癒しというものを求めようとしているのか,それとも,割と精神的にも安定していて,その余裕からその道行きの自然の事物に関心を持ったり季節の移り変わりを感じているのか。

2011/11/07

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 娘のあかねちゃんの極端なクモ嫌いのことについては,以前にもこのブログで触れました。あかねちゃんは,クモのことを蛇蝎のように嫌っているのです(笑)。この子の部屋には,小学校高学年の時に購入したベッドがあるのですが,そのベッドの一隅には割と細く折りたたんだ産経新聞が置かれておりました。

 

 いくらお父さんが産経新聞を好きだからって,政治のことに興味を持つには若干早いんではないかと思いましたが,私は即座にそこに置かれた新聞の意味を悟りました。・・・そうです,この新聞は,天敵のクモが部屋に出現する有事に備えて,いつでもクモを叩いて退治する「武器」だったのです。ゴキブリがよくそのようにされてしまうようですが,クモも可哀想ですし,産経新聞もいい迷惑です。

 

 居間と台所を仕切るカウンターと戸棚の間にある7,8センチほどの隙間には,ずーっと長い間,司馬遼太郎の「坂の上の雲 第三巻」(文春文庫)が置かれたままになっております。これを置いたのはうちのカミさんです。しかし,その本の読みかけの場所を表す「しおり」の位置は遅々として進んでおりません。

 

 カミさんとしては,「この本は面白い」と言いつつも(虚勢を張りつつも),やはり家事が忙しかったり,テレビドラマの方が好きだったり,疲れて眠くなったりで,この本がなかなか読めないでいるようです。読み始めた本を途中で放り出せば,また旦那から冷やかしを言われたりするのがいやなのでしょうか,「まだ途中放棄はしていない」,「まだ読みかけ中なんだけど」ということを示すために,あの場所に置いたままにしておくのでしょう(笑)。家事のほとんどを任せてしまっているので,私も言葉を慎まなければなりません。

 

 私の部屋の書棚の一番上には,いつからだったか缶チューハイの空き缶3本が林立しております。もうかれこれ2か月ほどになるでしょう。うちで晩酌する時には,ビールでも缶チューハイでも2本までと決めてはおりますが,興が乗った時などは思わず3本目が欲しくなります。でも家族は私の3本目に対しては冷淡な視線を浴びせます。娘のあかねちゃんは,私が缶チューハイのふたを「プシュッ!」と開けると,すかさずお酌をしてくれます。本当に良い子に育ちました(笑)。ですが,そういうサービスも2本までです(苦笑)。

 

 書棚の一番上に林立した3本の空き缶は,この2か月の間,夕食を終えて自室に入る際,今日は飲み足りないなと思ったような日に,私が冷蔵庫からこっそりと忍ばせて持ち運んだものです。比較的マメに掃除をするカミさんがこの3本の空き缶に手を付けないのは,何らかの抗議でしょうか。

 

 本日は,大変失礼しました。ネタに事欠いて,どうでもいいようなことばかり書き連ねました。そんなヒマがあったら,仕事に精を出すべきでしょう(笑)。

2011/11/02

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 ほんとうに清々しい季節になりました。運転マナーの悪い自転車乗りに対しては,「バカ者!」などと独り言を言いながら,徒歩で通勤するのが楽しい季節です。ただ今朝は少しばかり残念な事象が起こりました。端的に申しますと,小さな虫を鼻から吸い込んでしまい,その小さな虫はそのまま帰らぬ人になってしまったのです(笑)。

 

 秋の朝の空気は清々しく,徒歩通勤の私も呼吸が少し大きくなっていたのでしょうか,左の鼻の穴から小さな虫が入り込んでしまいました。今となってはどんな風体の虫なのかは分かりません。最初は鼻から何とか吹き出そうとしたのですが,その虫は私の意に反して(虫にとってもその意に反していたでしょうが),次第に奥の方へ進入していったのです。困ったなと思いながらどうすることもできず,次第にその虫は鼻腔を経て,最終的には咽喉の方へ移動していったようです。何となくそんな感じがしたのです。「その虫の味がしたらどうしよう。」と不安に思いながら事務所に到着。結局は,その小さな虫は,コーヒーと共に私の胃に収まったのだと思います。咽喉部分に違和感を感じなくなりましたから。結果的に私に食べられることになるとは,つくづく可哀想な虫です。合掌。

 

 仕事柄,肉体的にも精神的にも疲れます。どんな仕事でも同じでしょうね。でもそんな時は,マイブームになっている「タイ古式マッサージ」に行きます。以前にもこのブログで取り上げましたが,このマッサージは世界で一番気持ちのいいマッサージと言われているように,確かに肉体的にも,精神的もリフレッシュいたします。さらに良い仕事ができるような気がします。

 

 この「タイ古式マッサージ」は二千数百年の歴史をもち,人体の生命エネルギー(プラーナ)の流れるラインである「SEN」と呼ばれる部分に刺激を与え,プラーナの流れを正常化していくそうです。確かに,その施術を受けてみると,通常のマッサージでは得られないような刺激があり,いかにも血流とリンパの流れが良くなるような気がします。気持ちが良いのです。また,ストレッチ的要素が強くもあります。

 

 今,タイは洪水で大変ですが,このような素晴らしいマッサージ法を生み出し,維持・発展させてきたのですね。

2011/10/24

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 昨夜は,私にとっても,全ての参加者にとっても大恩ある方の三回忌の集まりがありました。10月23日がご命日です。秋の夜にふぐを食べながら,そのご遺徳を偲びました。

 

 その方(以下「先生」と呼びます)は長年にわたって裁判官として誠実に執務されつつ,私のような司法試験受験生の指導もしていただきました。定年退官後の先生は,弁護士登録をされ,光栄にも同じ法律事務所で再びご指導いただき,プライベートでも大変お世話になりました。私にとって正に大恩ある方でした。

 

 司法試験受験生時代に一緒に先生の指導を受けた人の中には,残念ながら合格に至らなかった人もおりますが,先生はその後も分け隔てなく皆に心配りをされました。3年前の6月初旬だったと思いますが,先生と私ともう一人の3人で先生お気に入りの料理屋で飲んだことを思い出します。先生は割と健啖家で,普段は出された料理は残さずにお召し上がりになるタイプでしたが,その日はあまり食が進まなかったようで,気がかりになった私がその理由を尋ねますと,「箸づかいがうまくいかなくてねぇ。」と仰ったことを覚えております。もうその頃には体調面もすぐれず,お手元も不自由を感じておられたのだと思います。それにもかかわらず,先生はかつて指導した門下生の一人が単身赴任先の富山から異動で名古屋に戻ってきたことから,お祝いと慰労の意味で一席を設けてくださったのです。本当にありがたいことです。先生との思い出は多く,また,娘のあかねちゃんを膝の上に乗せるなどしてとてもかわいがってくださいました。

 

 人徳というものは,文字通りその人にそなわった徳なのですから,私のような者が先生の真似をしようとしてもそれは無理なことです。しかし,何かの局面に遭遇した時,私は「先生だったらどうなさるだろうか。」,「先生だったらどのような考えをお持ちになるだろうか。」と思うことが多く,先生の存在は私にとって一つの規範になっているのです。

2011/10/14

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 うちの娘のあかねちゃんは,クモが大嫌いです。これは昔からでして,特に家の中でクモが出現すると,途方もなく恐がり,嫌がります。あかねちゃんは,マンションのエレベーターに乗るときも,エレベーター周りやエレベーター室内を最初に見渡し,クモがいないことを確認します(笑)。このような緻密さで勉強してくれたらいいのに(笑)。18年ほどのこれまでの人生の中で,一体全体彼女をこのような極度のクモ嫌いにしたのは何者なんでしょうか。もちろん私はそんな教育や躾をした覚えはありません(笑)。でも考えてみれば,物や物事に対する好き嫌いは,理屈抜きですからね。理由や理屈などはいらないのでしょう。

 

 朝のクモは良い客を連れてくるから縁起が良いとか,夜のクモは盗人を連れてくるから縁起が悪いとかいったような迷信があるようですし,一説によると,あの幕末の志士,薩長連合の立役者であった坂本龍馬もクモが大嫌いで,クモを見ると声を上げて逃げ出したという話もあります。

 

 物に対する好き嫌いが遺伝するということはないと思いますが,私もカミさんもクモは別に平気です。私の両親もカミさんの両親も別にクモが嫌いということはありませんでした。昨日の夕食の際,私とカミさんとあかねちゃんとで世間話をしていて,クモの話になり,どうしてもあかねちゃんはクモが恐ろしく,嫌いで,これからもクモとは和解ができないようです(笑)。

 

 お酒を飲んでいた私は,その時,ふっと過去の記憶がよみがえりました。私は,まだ小学校に上がる前の約二年間,熊本県の田舎で育ちました。その時の記憶がよみがえったのです。そう言えば,母方の私の祖父が大のクモ嫌いだったのです。このおじいさんは大変厳しい人ではありましたが,厳しい反面,孫の私をよくかわいがってくれました。このおじいさんは,冷や奴が大好物で,クモが大嫌いだったのです。思い出しました。

 

 あかねちゃんの極度のクモ嫌いは,隔世遺伝でしょうか(笑)。

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