このたびの東北関東大震災で被災された方々には心からお見舞い申し上げます。新聞やテレビでその未曾有の被災状況を目にするたびに,この気持ちを強くします。私としては現時点で自分にできることをするのみです。
予断を許さぬ福島第一原発の問題,被災者救済の問題,今後のインフラ整備等の災害復旧の問題などが山積している現在,今の政権で何とか効果的な対策を決断,実行していかなければならず,政権批判はできるだけ差し控えなければならないのでしょうが,やはりどうしても言いたいことがあります。
フジテレビ系「新報道2001」が先日首都圏で実施した世論調査によると,菅内閣支持率が24%から35.6%に急上昇したそうです。私はこの数字を見てもびっくりしませんでした。即時に自分なりに分析できたからです。この数字は大地震が発生した後の菅内閣の対応が素晴らしかったと評価した結果では毛頭なく,この未曾有の大災害を前にしては,政治的空白を一瞬でも作ってはいけない,今はただ挙国一致でこの国難を乗り越えなくてはならないという意志の表れだと思います。私に言わせれば,よりにもよって最低・最悪の政権の時に最悪の大惨事が発生した,でも今は総辞職や解散総選挙などで政治的空白を作れない,こんなどうしようもない連中でも「何とか頑張れ」と言って任せるしかないという有権者の気持ちの反映だと思います。でも翻って考えれば,国家の命運がかかっているこのような非常時においても有権者(首都圏)の約3分の2は支持していないような政権って・・・。
新聞報道によると菅という人は,去る土曜日の午前中に首相官邸で会った人物は,鳩山前首相,小沢元代表,前原前外相だけだったようです。一体全体何をやっているのでしょうか。福島第一原発は予断を許さない状況,被災地には物資が届きにくい状況だというのに,こういった面々に会ったところで何になるのでしょう。何らの根回しもせず,電話一本で自由民主党の谷垣総裁に入閣を求めてあえなく固持されています。野党が協力しないからというアリバイ作り,責任転嫁の布石を打ったつもりでしょうか。
菅という人は,どうひいき目に見ても無能で演技(パフォーマンス)だけの人です。この人の希望で21日にはヘリコプターで現地視察に行く予定になっていたようですが,悪天候で中止になったそうです。悪天候といっても,雨が降っただけです。雨が降っただけで中止になるような現地視察ならば,そもそもそんな必要があったのか,また何ほどの効果が期待できたのでしょうか。視察受け入れのために準備せざるを得なかった現地スタッフは,当然災害復旧の方に力を注ぎたかったに違いありません。菅という人は,大震災が起き,福島第一原発に視察に行ったようですが,そのために現場の職員は現地受け入れ,対応等に時間を取られ,予定されていた対策がかえって遅れてしまい,その後に水素爆発が発生しております。東京電力本社にのこのこ出かけ,会社関係者に約3時間もこの人との対応を余儀なくさせ,これまた現場対応を遅らせたことで批判されております。
首相官邸でルーピー鳩山らに会っているような内向きで無駄な時間(ひま)があるのだったら,世界各国に向けて(同時通訳を使って),①救援隊の派遣,救援物資の援助等に対する心からの謝意を表明すること,②福島第一原発の現在の状況と今後の対策等をデータに基づいて専門家同席の下で明確に説明すること,などを目的とした会見を行うべきです。
そして,菅政権は大震災発生後,7つほどの対策本部や会議なるものを立ち上げたようですが,到底機能しているとは思えません(「震災対策合同会議」における岡田幹事長の妙な取り仕切りぶりは産経新聞でも批判されているとおりです。)。また,完全にはき違えた「政治主導」やパフォーマンスではなく(辻元や蓮舫はいらない。),災害対策の経験のある実務者,官僚,米国等の専門家の知見をうまく使いこなし,組織的で有機的に機能するような,指揮命令系統がしっかりした対策本部を作り,果断に実行に移すべきです。
このたびの東日本大震災の被災状況に関する報道,ニュースをずっと見ていたが,泣けて仕方がない。日曜日の読売新聞朝刊には,無事であった孫を泣きながらしっかりと抱きしめる祖母,流された家の跡を見て嘆き悲しむ2人の年配女性,父母の安否が分からないままろうそくの火の周りで集まって不安の一夜を過ごす子供たち,などの写真が掲載されていた。写真はそれらの人々の悲しみと不安を雄弁に物語る。それら報道写真を見たら,泣けて泣けて仕方なかった。家族に悟られまいと,当分の間は新聞を広げたままであった。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りします。また,そのご遺族のご心痛を心からお見舞い申し上げます。
もう小賢しいことを言っている場合ではない。悲しいときは徹底的に悲しむ。被災した人もそうでない人もみんなである。しかる後に,日本国民は冷静に,これまで何度も果たしてきたように,粘り強く復興を果たすのである。
それにしても,これほどの激甚災害に遭いながら,暴動もない,略奪もない,行列を乱す人もない,弱者をいたわり秩序正しく冷静に行動できる民族とは・・・。誇らしくてまた泣けてくる。
北方領土をめぐる最近のロシアの傍若無人で理不尽な対応は目に余るものがある。首脳が足を踏み入れたり,軍艦が接岸できる施設を完成したり,ミサイル配備を示唆したり,中国や韓国への投資を呼びかけたり・・・。中国はといえばこれまた相変わらず尖閣諸島沖で傍若無人で理不尽な行動を繰りかえしている。これら独裁的体質を有する国,一党独裁の国が傍若無人に行動しやすいのは明らかであるが,なぜこの時期にこれらの現象が次から次に起こったのか,その理由は明らかである。今の民主党政権の下では外交や安全保障が完全に機能不全に陥っており,この史上最低・最悪の政権は,中国やロシアに対して,今の日本に対しては「何でもあり」だ,何をやっても大事には至らない,やるなら今のうちだというメッセージを与えてしまっているからだと思う。
ただ,さる3月6日の日曜日の産経新聞の朝刊には,モスクワ支局長の佐藤貴生記者が書いた「『自由と繁栄の弧』を再び」というタイトルの記事が載っていたのだが,なかなか良い記事だった。その一部を引用すると,
「在露米国大使館は2月18日、『この問題での日本の立場を指示する。(北方領土の)島々への日本の主権を認める』と表明した。」
「その欧州議会も2005年、『ソ連により占領され、ロシアが現在占拠している北方領土の日本への返還』を求める決議を採択している。」
「一方、遠藤良介・モスクワ特派員がバルト三国のリトアニアでインタビューしたランズベルギス元最高会議議長は、『(北方領土返還を)要求する権利は日本にある』とした上で、『ロシアに対しては自らの尊厳をもって向き合わねばならない。小国には懲罰を受ける懸念からそれが難しいが、日本がロシアを恐れる理由は全くない』と語った。」
「世界を見渡せば、日本の味方はあちこちに存在する。問題は、その貴重な日本外交の『資源』を、領土返還の後ろ盾として活用し切れていないことにある。」
この北方領土問題は,まずは国民一人一人の意識と,ロシアの現在の実効支配は国際法上何の根拠もなく,北方四島は日本固有の領土である確かな理由・歴史を学習,理解することから始まり,その上で意識が高く,腰抜けの外務官僚を矯正,導いていくことのできる,そして相手国首脳,高官との太いパイプを築き,有効な外交を展開していくことのできる有能な国会議員を自分の手で選ぶしかない。ルーピー鳩山などに票を入れるなど,酔狂を演じている場合ではない。とにかく粘り強さをもって取り組んでいくことが必要である。先ほど引用した記事は我々に勇気を与えてくれるものではあるが,度し難い民主党政権が続く限り,日本という国は本当にどこからも相手にされなくなる。一刻も早く退場して欲しい。
私が意欲作だと思った「なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか」(若宮健著,祥伝社新書)という本の話の続きである。
韓国にもかつてパチンコ産業があり,日本円にして約3兆円の規模だったようだが,韓国では,パチンコによる依存症の危険性を国として認識し,2006年8月には全面禁止になった(同書12頁)。素晴らしいことである。パチンコ産業が盛んなころ,韓国でも,パチンコがらみの自殺,家庭崩壊,犯罪が目立ちはじめ,社会問題になっていたのである。
では日本ではどうか。昨日のブログでも書いたように,どう考えてもパチンコは賭博なのに,駅前の一等地にパチンコ店がでーんと構え,主婦や若者,老人が昼間から夢中になり,店内にはATMまで設置されているような国がまともな国とは到底思えない。ギャンブル依存症という病気,パチンコマネーの北朝鮮への流出,パチンコにのめり込むことによる多重債務,家庭崩壊など,やはり日本でも同様の問題がある。
この本は,韓国では迅速にパチンコの全面禁止ができたのに,日本ではできない大きな理由として3つほどを挙げている。
第1は,政治家たちが政治献金に目が眩み,業界を擁護していること(同書180頁)。パチンコ業者数十社から構成される「パチンコチェーンストア協会(PCSA)」のアドバイザーとして,2010年10月現在,複数の政党の国会議員が名を連ねているが,民主党議員の数が圧倒的に多い(同書148頁)。さらに,パチンコ業界を応援する団体として「民主党娯楽産業健全育成研究会」だけでなく,さらに「民主党新時代娯楽産業健全育成プロジェクトチーム」という組織もある(同書150頁)。彼らは,正に票と金が欲しくて業界に迎合し,日本国民のことを真剣に考えてはいない。彼らの活動目的(すごいことが書いてある)を知るにつけて暗澹たる気持ちになる。どんな議員が名を連ねているかはネットを調べればすぐに分かる。
第2は,マスコミがメディアとしての責任を果たしていないこと(同書180~181頁)。韓国でパチンコが全面禁止されたことをマスコミはその当時報じたであろうか。そしてパチンコがらみのネガティブな問題をちゃんと報道しているであろうか。我々のメディア・リテラシーが試されている。要するに新聞もテレビも広告収入を失いたくなく,パチンコ業界に頭が上がらないのである。パチンコメーカーやパチンコ店のCMが新聞,テレビを飾らない日はない。
第3は,天下りによる警察利権である(同書198頁以下)。財団法人保安電子通信技術協会(「保通協」),日本電動式遊技機工業協同組合(「日電協」),日本遊技機工業組合(「日工組」),などなど・・・。パチンコ業界からは試験検定料など莫大なお金が保通協などに支払われる。そして,これらの多くの団体の役員に名を連ねているのは警察OBである。これではどうしようもない。
こういう本がこれからもどんどん世に出て欲しい。
「なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか」(若宮健著,祥伝社新書)という本はすごい意欲作だと思う。新書だからせいぜい200ページ強の著作だが,あっという間に読めてしまった。説得力があるのである。ジャーナリストというのは,どんなテーマでも実際に足を運んで精力的な取材をしなければ説得力のある著作を世に出すことはできない。
この意欲作とも評価すべき著作は,パチンコ店での依存性の高い人々の生態,パチンコ業界と警察利権,マスコミがパチンコ業界に頭が上がらない理由などが説得力をもって展開されている。
私も仕事で車を走らせている時,平日朝の開店前にパチンコ店の前に多くの人の行列ができているシーンを見ると,暗澹たる気持ちになる。人の趣味・嗜好なのだから余計なお世話だと言われそうだが,どう考えてもパチンコは賭博なのに,駅前の一等地にパチンコ店がでーんと構え,主婦や若者,老人が昼間から夢中になり,店内にはATMまで設置されているような国がまともな国とは到底思えないのである。
この本の中には,パチンコ店員が実際に見聞きしたことなどについて,概略次のような記述がある。
・「俺さ、パチンコ屋で働いていたのよ。お客さんの中にさ、負けても負けても、毎日通ってくるオバちゃんがいたのね。結構性格のいい人でさあ、たまに勝った時とかジュースくれたりするんだ。でもオバちゃんの持ち物が、だんだん安物になっていくんだわ。それで、今まで五万円とか打っていたのに、だんだん使う金も少なくなっていって・・・・、それでも、ほぼ毎日来てたよ。んで、ある日、『今日はあのオバちゃんこないねえ』って言ってたら、次の日、隣町のパチンコ屋のトイレで首つってたよ。」(元店員のネットでの書き込み,同書85~86頁)
・「手にお守りを握りしめて打っていた年配の女性は、ある日ドル箱を五箱積んでいた。次々と飲み込まれて、穂積さんが、最後の一箱を台の前に上げてやったら、ポロッと涙を流した。」(元店員の体験,同書90頁)
・「筆者も、パチンコ店を取材していつも思うが、ほとんどの客は、暗い表情でパチンコ台に向かっていることだ。嬉しそうな顔をして打っている客は、なぜかいない。玉が出ているときでも、申し合わせたように暗い顔をして打っている。」(同書87頁)
ギャンブル依存症という病気がれっきとして存在し,そのうちのパチンコ依存の占める割合は相当高率だと思われる。それにパチンコマネーの北朝鮮への流出,そしてこれはパチンコ店の存在自体に直ちに結びつけるわけにはいかないものの乳幼児を車内に放置したままのパチンコ遊技,などなど。
2009年の時点で,パチンコ業界の売上高は21兆650億円に上っている。すごい経済規模である。21兆円もの庶民のお金が他のものに使われたとしたら・・。例えば,家族そろっての外食,旅行,コンサート,書籍等購入,教育投資など自己実現のための投資,日用品の購入・・・。すごい経済効果があるし,税収も増えるし,家族の絆もより深まる(続く)。
西 郷「・・・あー,最近どうよ?」
大久保「・・・あー,・・何かなぁ・・。お前こそどうよ?」
西 郷「・・・あー,・・何かなぁ・・。まぁ,飲もう。お前と飲むときくらいは,なんか景気のいい,なんか嬉しくなるような話をしようよ。」
大久保「そうだな。ああ,・・・嬉しいってったらね,この前新聞で見たけど,今年は寒ブリが大漁なんだってよ。特に富山の氷見,しかも去年と比べるとべらぼうに大漁だと。嬉しいね-。」
西 郷「ホントかあ。俺さぁ,ブリしゃぶってやつ,ブリのしゃぶしゃぶが好きでね。ますますお酒が進んじゃうね。」
大久保「俺は寒ブリを甘辛く煮た,煮付けがいいな・・・。お前も何か嬉しい話題を提供しろよ。何かないのか?」
西 郷「待ってました!とっておきのやつがあるぞっ。」
大久保「何だ。もったいぶらずに早く教えろ。」
西 郷「ムフフッ・・。知りたい?」
大久保「お前,ホントに嫌なやつだね。・・・早くっ(怒)。」
西 郷「ムフフッ・・。・・・・・・ムフフッ・・。」
大久保「・・・ええ加減にせいっ!(西郷の皿の上にあった彼の好物の串カツを奪い)早く教えないとこれ食っちゃうぞ!」
西 郷「あ,やめてやめて!そういう大人げないこと,卑怯なことはやめてっ。頼むからその串カツだけは返して。それやられると,友人関係に回復しがたい亀裂が生じると思う。」
大久保「よし,お前がそのとっておきとやらの話題をすんなり話し始めたら,返してやるわ。」
西 郷「分かった。その話題というのはね・・・,とうとう,とうとう,待望の事態が発生しました。共同通信の世論調査で菅内閣の最新の支持率が19.9%,ついに危険水域20%を割ってしまいましたっ。」
大久保「おおーーーっ(笑)。やったーっ!(この時ようやく西郷の串カツを返還する)」
西 郷「本当に良かったね。俺は嬉しい(涙)。いやね,俺は別に菅直人という人と面識があるわけでもないし,嫌いだけど個人的な恨みがあるわけでもない。でもね,もう民主党政権がこのまま続けば,日本という国が立ち直れなくなるくらいダメになってしまうんだ。」
大久保「ホントだな。平成21年8月の衆議院議員総選挙で政権交代になったけど,この時のマニフェストの内容は一体全体,どれだけ実現できたのか,また今後できる見込みがあるのか。全くといっていいほど,見込みがないし,そもそも裏付けがあって作成されたものでないことが今では完全にはっきりしている。」
西 郷「それもそうだが,そもそもマニフェストどおりにやられても日本がもたない。これから税率を上げようとしている消費税の一部を『子供手当』や『高速道路無償化』などのバラマキにも使ったんじゃ,結局国の借金が増えるだけでしょう。それに,どうだ外交面での度重なる敗北感。民主党という政権は,首脳間のホットライン,議員・高官同士の太いパイプ,きちっとした外交戦略に立脚した効果的な外交戦術の展開などが全くできていない。現時点では最も重要な同盟国からの信頼も失っている。」
大久保「外交どころか,とにかく内向きで,政治とカネの問題で疑惑だらけの小沢一郎元代表の処分にどれだけの時間をかけているのか。さらには予算関連法案を再可決するための数合わせに躍起で,普天間問題であれだけ引っかき回された社民党なる政党,衆議院でわずか6議席しかない政党に今度も秋波を送り,こんな政党から普天間基地移設関連経費の削除や法人税率下げの撤回など,とんでもない要求を突きつけられて悩んでいるような体たらくだ。もはや政党としての・・・」
西 郷「分かってる分かってる,みなまで言うな。俺が言う。もはや政党としての体をなしていない。なぜならば,民主党の中にはマニフェストを見直そうという流れと,マニフェストどおりやるべきだという流れとがある。概ね小沢グループと言われている集団は,後者の考えをとる傾向にある。でもね,民主党のマニフェストを実現することなんてそもそも無理なんであって,それならばこんなマニフェストをかかげて308議席もとったあの政権奪取自体に正当性がなかったことになる。有権者に嘘をついていたんだから。予算の組み替えで16.8兆円なんか直ぐに捻出できるなんて夢物語をほざいていたんだから。違うか?また,マニフェストどおりにやるべきだとする考え自体も破滅的であって,論外だ。要するに,今の民主党にはまともな人は皆無だということ・・・。」
(ここで居酒屋の店員登場)
店 員「・・・あのー,すいませんお客さん,そろそろ看板なんですけど・・・」
大久保「・・ああ,悪かったね。もうそんな時間か・・。」
西 郷「ごめんね。また今日来るわ(笑)。」
いや,いつも私のブログは雑感ばかりなので,改めて「雑感」というほどのこともないのですが・・。
テレビ朝日系列の「朝まで生テレビ!」という番組は,私は週末の気安さも手伝ってか,出演者に期待できそうな時は見ることがあります。でも前回の時は元ライブドアの堀江貴文とかが出演者として名を連ねていましたので,幻滅して全く見ませんでした。ただ後日インターネット情報で知ったのですが,この堀江貴文という人がその番組で尖閣諸島の問題でとてつもなくバカなことを言ったと知りました。その発言とは・・
「(尖閣諸島を)やっちゃえば良いじゃない。だって,尖閣諸島を渡しちゃって何か問題あります?実際のところ。」
「だから,国土が侵されて,何かマズイのかって聞いているの!」
「あのさ,漁業権を買えば良いじゃないの。中国から。」
「あげちゃえば良いと言ってるんじゃなくて,実際にあげちゃっても良いと言っても,中国は要らねーよと言いますよ。そういう話をしてるんです。尖閣はもう良いよ。」
「尖閣をあげて,何かマズイことある?金出して中国から買えば良いじゃないですか!金出せば売ってくれますよ。」
この堀江という人間はこの番組で,日本が例えば北朝鮮などから攻められても他の国や国連が助けてくれるよ,などといった寝とぼけたことも発言したそうです。これまで国連の安全保障理事会の常任理事国である中国が拒否権を自国の利益のためだけに行使してきたり,最近その首脳が相次いで北方領土を視察しているロシアもこのような傾向にある事実を知らないのでしょうか。
戦後の日本は,GHQのWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)の下,徹底した東京裁判史観をたたき込まれ,これを吉田ドクトリンと呼んでいいかどうかは不明ですが軽軍備・経済優先政策を継続してきました。そのおかげで確かに国内総生産世界第2位の経済大国になり,豊かにはなりました。でも「安保ただ乗り論」という言葉があるように,日本という国は安全保障面では実力的にも精神的にも他国に依存し,自分の国を自分で守ることもできないような国家に成り下がりました。教育面でも正にそうで,日教組を中心として徐々に徐々に日本人の素晴らしい面が忘れ去られていくような内容が浸透していきました。その結果,国家意識が希薄で大日本拝金教の教祖とでも呼ぶべきの無数の人々が跋扈するようになりました。さきほどの発言の主である堀江という人もその典型でしょう。
昨日は愛知県知事選挙,名古屋市長選挙,名古屋市議会解散の是非を問う住民投票の,いわゆるトリプル選挙がありました。実は私は,このうちの県知事と市長の各選挙については,意中の候補者がいた訳ではなく,ただただ民主党推薦候補の落選だけを願っていたのです(笑)。河村たかしさんという人気者の集票力という特殊事情もさることながら,有権者のどのくらいが民主党という綱領なき政党にホトホト愛想を尽かしているかを知りたかったのです。結果的には,どちらの選挙も,民主党推薦候補はトリプルスコアに近い大差で落選しておりました。まずは何よりです(笑)。
思い出したくもないのですが,思い起こせばこの約1年6か月間,民主党が政権を担うようになってから,この国はどうなりましたでしょうか。予算の組み替えにより16.8兆円の財源はいとも簡単に作り出せるなどと標榜していたマニフェスト(嘘により政権を奪取したという意味で「サギフェスト」とも呼ばれています)どおりになったものがあるでしょうか。どだい裏付けもなく口から出任せで主として旧社会党の残党らを中心として作成したサギフェスト(もといマニフェスト)なのでした。菅という人は「一に雇用,二に雇用,三に雇用」などと連呼しておりましたが,雇用情勢は良くなりましたでしょうか。また,米軍普天間基地移設問題における迷走に次ぐ迷走,尖閣諸島沖中国漁船衝突問題,ロシア大統領以下首脳による相次ぐ北方領土訪問などなど,外交面では着々と国益を害し,国民に与えている敗北感,焦燥感は看過できないまでになっております。さきほど私は,愛知・名古屋のトリプル選挙では民主党推薦候補の落選だけを願っていたと言いましたが,それほど民主党という政党が嫌なんです。
2月7日は「北方領土の日」です。北方領土はロシアが不法占拠しており,当時のソ連が火事場泥棒のように日本人を追い出したのです。ロシアによるこのような占拠は国際法上は何らの根拠もなく,正に不法なものなのですが,現在の日本人のどのくらいの人が北方領土問題の歴史を知っているのでしょうか。この問題をこれまで解決できなかったのは長期にわたった自由民主党政権の責任であることはもちろんですが,ロシア大統領以下首脳による相次ぐ北方領土視察などは,それまでにはなかった暴挙ともいうもので,このような事態を招いたのは正に国家観なき,外交音痴の民主党政権なのであり,諸外国からは「民主党政権与しやすし」と見られた結果だと思います。民主党が小沢元幹事長の処分をどうしようか,バラマキ満載の予算関連法案が通らなかったらどうしようななどと内向きのことやくだらない数合わせをやっている間に,国後島にはロシアにより新しい岸壁を完成されてしまい,実効支配を着々と固められてしまっています。また,抗議もせず,したとしても通り一遍の抗議では,「日本なんて本気で北方領土を取り返そうなんて思っていないんだ。」などといった誤ったメッセージを与えてしまいます。日ロ首脳同士の高度で効果的な政治的折衝のパイプすらないのが不安です。このたび「誰がメドベージェフを不法入国させたのか」というタイトルの本が産経新聞出版から出されたようですが,メドベージェフを日本語に訳すと「クマ男」というのだそうです。ぜひ読んでみたいと思っております。皆さんもどうです?(笑)。
国旗に向かっての起立や国歌斉唱はそんなに悪いことなのであろうか。私は「日の丸」や「君が代」は,この愛すべき日本国の象徴だと思っている。日本代表選手が優勝などして日の丸が掲揚され,君が代が流れる瞬間はじーんと感動するのである。スポーツの世界に限らず,世界中のどの国にも国旗や国歌があり,それぞれ自国の国旗・国歌には誇りをもち,敬意を表しているであろう。逆に,自国の国旗・国歌に誇りをもてず,ないがしろにするような人間は諸外国からは尊敬もされない。
しかるに,この国には誠に奇妙で,思考が停止してしまっているとしか思えないような集団が存在する。入学式などで国旗に向かって起立することや,国歌斉唱することを要求されるのは自分の思想・信条を侵害するものと考えている教職員が,慰謝料支払などを求めて訴訟まで提起しているのである。その訴訟では,平成18年9月に東京地裁でとんでもない判決が出されたのを昨日のことのように記憶している。詳細は省くが,結論的には東京都に対し,教職員1人当たり3万円の慰謝料の支払を命じたのであり,その判決理由の中で,日の丸や君が代のことを,「第二次世界大戦が終わるまで軍国主義思想の精神的支柱だったのは歴史的事実」とまで述べている。この判決が出された報に接した時,私は唖然としたし,こんな判決は上級審で必ず破棄されるだろうと確信していた。
ありがたいことに,上級審である東京高裁は,平成23年1月28日,この妙ちくりんな東京地裁判決を破棄し,入学式や卒業式で国旗に向かっての起立や国歌斉唱を求めた東京都教育委員会の通達や校長の職務命令は憲法に違反するものではないとして,教職員らの請求を棄却したのである。極めて真っ当な判決であり,まずは一安心である。
よくよく冷静に考え,思ってもみて欲しいのである。入学式や卒業式など人生の感動的な一ページ,一場面で,国旗掲揚時や国歌斉唱時に,起立もせず歌いもしないふてくされた教職員の姿を目にした児童,生徒がどのように感じるのか。教職員という公的で教育的配慮を要求される立場にありながら,国旗を前に起立もせず,国歌を歌いもしないこのような手合いの行動が,多感な児童,生徒に与えてしまう悪影響を・・。彼らはそのようにして示威行動をしているのである。唾棄すべきである。
妙ちくりんな東京地裁判決は,日の丸や君が代のことを「第二次世界大戦が終わるまで軍国主義思想の精神的支柱だったのは歴史的事実」と断定しているが,軍国主義の時代であろうとなかろうと,日本国民は古来昔から,心の奥底で万世一系の天皇を心のよりどころにし,君が代や日の丸があまねく浸透していった時代以降は,これらも精神的支柱の一つとしていたのである。君が代や日の丸がその属性として軍国主義思想に結びつくかのような論は短絡的過ぎる。この判決を出した裁判官は,歴史というものを深く勉強したことがあるのだろうか。また,当事者となっている教職員は,自分たちが教職員という公的で教育的配慮を要求される立場にあることを深く自覚すべきであろう。こういった人たちは,相変わらずGHQのWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)の影響下にあり,「閉された言語空間」の中にあり,ひょっとしたらコミンテルンの残党なのかもしれない(笑)。プライベートならば自分の主義,主張を最大限に表明することはいいが,公的で教育的配慮を要求される立場にあるのならば,自ずと制約もあるのである。要するに,入学式や卒業式での日の丸や君が代がそんなに嫌なら,教員を辞すれば良いのである。この方々は先日出された東京高裁判決に不服で,最高裁に上告するとのこと。こんな訴訟に精力をつぎ込む時間と余裕があるのであれば,少しでも児童,生徒から尊敬されるような存在になるべく努力すべきなのではないだろうか。お互様ではありますが(笑)。
久しぶりの「つける薬がない」シリーズの登場です(笑)。本当にしみじみと思うのですが,菅という人にも,民主党という綱領すらなき政党にもつける薬がないと思うのです。昨日は通常国会の冒頭に,菅直人という,およそ日本国の首相には最もなってはならないような類(たぐい)の人が,とりとめのない,実現可能性もない,総花的で退屈な施政方針演説をぶっておりました。相変わらずほとんど官僚が作ったような原稿から目を離しません(笑)。
私がこの菅という人を好きになれないのにはいろいろと理由がありますが,特に最近嫌だと思うのは,自分が山口県出身であるからか,ことあるごとに長州藩出身の偉人に言及し,あろうことか自分になぞらえるかのような発言をすることです。全くもって笑止です。この人がよく引き合いに出す吉田松陰や高杉晋作には何よりも覚悟というものがありました。覚悟です。いやしくもこの愛すべき日本国の舵取りを任されたのであれば,命を懸けてもよいはずです。それくらいの気概と覚悟が要求されるはずです。吉田松陰先生は「かくすれば かくなるものと知りながら 已むに已まれぬ大和魂」と詠われたように,覚悟というものがあり獄中で落命されました。奇兵隊を率いた高杉晋作も覚悟がありました。
菅などという人が,いくら同郷の偉人だとしても口にするべきではありません。的外れです。なぜならば,彼には覚悟というものがないからです。昨年の参議院議員選挙前に消費税増税をぶち上げ,大敗すると「若干唐突な感じを国民の皆様に与えてしまった」などと弁解して,その後はシュンとなりました。尖閣諸島沖中国漁船衝突事件での処理は国辱ものでした。菅という人の卑怯さは,彼の学生運動時代,公安当局から「第4列目の男」と言われていただけあります(笑)。それにしても今朝の産経新聞には良いことが書いてありました。明治・大正期の言論人で政治家の徳富蘇峰が吉田松陰を次のように評していたというのです。「彼が一生は、教唆者に非(あら)ず、率先者なり。夢想者に非ず、実行者なり。彼は未(いま)だかつて背後より人を扇動せず、彼は毎(つね)に前に立ってこれを麾(さしまね)けり」
ところで,菅という人は,小沢一郎という人の政治とカネの問題は十分に分かっていながら,昨年の小沢氏の私邸で開かれた新年会では乾杯の音頭までとっていた人です(笑)。ただただこの人は,総理大臣になりたいだけの人,少しでも長く総理大臣でいたいだけの俗物です。鳩山由紀夫という人の後釜に座る直前には,自分には火の粉が降りかからないように,普天間基地移設問題では自分は関与していなかったなどと発言もしておりました。よく覚えております。さらに,先日の新聞で読んだのですが,在日中国人ジャーナリストからは,菅直人という人の最大の特徴は自分の考えというものを全く持っていないことだと喝破されてもおりました(笑)。
相変わらず「最小不幸社会」のことに彼は言及していました。それに少し前までは,「一に雇用,二に雇用,三に雇用」などと連呼しておりましたが,直近のデータでは大学生の就職内定率は過去最低の68.8%となっています。「最小不幸社会」なるものは,結局は富の再配分ということになろうかと思いますが,それよりも何よりも富自体を稼ぎ出すべく,まずは企業が元気にならなければ雇用など創出されません。当たり前のことです。菅という人の空念仏はもうやめにして欲しいと思う今日この頃です。