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弁護士ブログ

2009/10/05

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 中川昭一元衆議院議員の訃報に接した時は,自然に涙が出そうになった。別に面識があった訳ではないが,本当に期待していた政治家だったのである。今回の総選挙では議席は失ったが,まだ56歳だったのだからこれからあと10数年は活躍できたのに。

 

 それは確かにG7でのいわゆるもうろう会見はいただけなかったが,この元代議士は,非常に勉強熱心,読書家で,考え方もきわめて真っ当な人だったと思うし,国士だったと思う。あぁ,何やら虚脱感があるし,例えようもない喪失感がある。今の自由民主党に所属している面々を見渡しても,同党の立党の精神を本当の意味で肝に銘じている人が果たしてどれだけいるのか。新総裁にああいった人を選ぶような党なのだから,もう立党の精神とアイデンティティが失われているのではないか。特に政権維持が自己目的化してしまった自社さ政権発足以降はこの傾向が顕著である。

 

 もう自由民主党という名前にはこだわらず,平沼赳夫,安部晋三らが中心になって本当の意味で真っ当な政権の受け皿になる勢力を結集すべきなのではないか。あぁ,本当に惜しい政治家を失ったと思う。

 

 昨日は夕方の6時半まで「マタイ受難曲」の合唱練習だった。練習会場からは歩いて帰ったが,その途中で眺めた月の本当に見事だったこと。そういえばその前日である土曜日の夜に眺めた月もとても見事だった。ここ数日は休肝日をもうけようとしてお酒は飲んでいなかったが,このような見事な月を眺めていて,そして国士を失った悲しい気持ちで,やはりお酒が飲みたくなった。そして,飲んだ。

2009/10/01

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大久保「やー,久しぶりだな西郷」
西 郷「おう。ちょっとの間,腰の痛みと背中のハリがあってな,少し酒を控えてたんだ。でも,美味しい季節になったんで,お前を誘った・・・。」
大久保「腰とかは大丈夫か。」
西 郷「ああ。知り合いの紹介でお灸をすえてもらえる治療院に行った。お灸というのは結構効くぞ。」
大久保「そうか,それは良かった。そろそろ,おでんも美味いしな。それにしても,ずいぶん改まった酒の誘い方しやがって,さては何かあったか?」
西 郷「別にどうということはないが,民主党政権もやりたいようにやっとるな。政治の話よ。夫婦別姓法案を来年の通常国会に提出するんだと。」
大久保「うーん。先回りするようだけど,俺は反対だ。細かい理屈は苦手だけど,伝統的な家族の一体感,きずなが失われる。」
西 郷「確かに選択的な制度だから,これまでどおり家族全員が同じ姓を名乗りたいということだったらそれは当然できる。当たり前だわな。俺ももちろんそうする。でも,現在民主党が考えている案は,夫婦別姓が選択されて夫婦が別々の姓を名乗った上で,さらにその間にできた子も,その出生ごとにどちらの姓を名乗るかを決めることができる制度のようだ。」
大久保「えーっ。どんな家庭じゃ。例えば,サザエさんの家庭だったら・・・。まず磯野波平さん夫婦の結婚当時にさかのぼっていくと,奥さんのフネさんは旧姓石田だから,別姓が選択されたら磯野波平・石田フネという夫婦が誕生。次に,今後生まれる子の出生ごとに名乗る姓が親によって決定されるとすると,例えば,石田サザエ,磯野カツオ,石田ワカメということもあり得る。さらに,石田サザエがフグ田マスオとめでたく結婚して夫婦別姓が選択され,その後にタラちゃんが生まれると,場合よっては石田タラオとなる。要するにこの家族は,3つの姓が入り乱れる。」
西 郷「タマはどうする?」
大久保「バカ。タマは猫だから,さすがの民主党案でも名字はないだろ!」
西 郷「でもなあ。産経新聞の記事によると,この夫婦別姓に関する内閣府による世論調査結果では,賛否の意見は拮抗しているというし,その5年前の同じ調査時よりは夫婦別姓反対の意見が5ポイント以上も増え,賛成が5ポイント以上も減っているようだぞ。それに,ある民間団体が平成13年に東京都内の中高生を対象に,自分の両親が別姓になったら『嫌だと思う』と答えた人が41.6%,『変な感じがする』と答えた人が24.8%で,こういう答えの人は全体の66.4%で約3分の2に達してる。新聞でも,この夫婦別姓の議論は,働く女性の利便性のみが指摘され,子どもの視点は見落とされがちになっていると総括されている。」
大久保「それでも新聞報道によると,千葉景子法務大臣と福島瑞穂少子化等担当大臣とが会談し,やはり夫婦別姓法案を来年の通常国会に提出する方針を確認し合ったということだ。」
西 郷「千葉景子という議員は筋金入りの死刑廃止論者だから,恐らくこの大臣の下では死刑執行署名がなされることはないだろうし,この点に関する刑事訴訟法の規定も骨抜きになるだろう。それに,福島瑞穂という議員は,約17年前には『生まない選択 子どもを持たない楽しさ』という本を書いている。こういう人がこともあろうに少子化担当の大臣なんて・・・。」
大久保「民主党はこれからもますますガンバルと思うぞ。永住外国人の地方参政権付与の法案提出に向けて動き出したようだし。」
西 郷「この問題こそ,今現在国民にアンケートをとったら,反対論の方が圧倒的に多いと思うぞ。マニフェスト,マニフェストとやかましくがなり立てている民主党も,この問題はどういう訳かマニフェストには記載していなかったと思う。それなのに,素早く中央突破しようとしている。それよりも公明党がこの法案を真っ先に出そうともしている。」
大久保「それと,あの『東アジア共同体』というのは一体何なのだ。どういう具体的な内容を持っているんだろう。関税障壁を完全になくすのか,自由に人が行き来できるようにしてしまうのか,通貨まで統一してしまうのか,はたまた主権の一部を委譲してしまうのか,よう分からんわ・・・。外交というのは,本当に国益と国益とのぶつかり合いだ。リアリズムを感じながら外交しないと。『友愛』だけではなぁ。交渉の相手方が微笑のかげで鎧をまとっていたりする。」
西 郷「それに国家戦略室か局かは一体どういう権限と役割をもっているんだろうか。早くも財務相は『予算編成権はあくまでも財務相にある!』なんて言って,担当大臣同士でいわば権限のさや当てみたいなことをしているし。行政刷新会議なんかもどういう権限と役割を担っているのかも分からないし・・・。民主党の議員だっていろいろなことを言っているくらいだから,よく準備されないまま,よく練られないままにスタートしてしまったというのが実情なんじゃないのか。」
大久保「ある月刊誌に面白いことが書いてあった。今度の総選挙では,自民党にお灸をすえるために多くの有権者は民主党に投票した,でも,これにより結局は有権者自身がお灸をすえられることになるとさ。ハッ,ハッ,ハッ。お前の腰と背中のお灸みたいだな。」
西 郷「とても笑えないよ。」

2009/09/29

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 テレビの大食い企画はもうやめてよ・・・。この前の日曜日,夜の時間帯の3時間にわたって「元祖!大食い王決定戦」という番組が流れていた。以前にもこのブログに書いたことがあるし,自分のブログだから好き勝手に書くが,僕はこういう番組は好きではない。いや嫌いである。

 

 見ただけで胸が悪くなるような大量の料理,空になった皿の山,苦痛に顔をゆがめ,今にも吐きそうな感じになってまで食べ続けるフード・ファイターの姿。食べる速さと量を競うのだから,食べ方などはどうでもいい状態・・・・・。この人たちのこの時の胃袋の状態はどうなっているのだろうかと,いやでも想像してしまう。胃が張り裂けんばかりになっているのだろう。見ていると,本人同意の上でのあたかも拷問のようである。

 

 「そんなにイヤなら,見なきゃいいだろ。」と言われてしまえば,確かにそれまでではある。ちなみに,インターネットで「大食い 視聴率」とキーワードを入れて検索してみたら,その日のこの大食い企画のことに言及されており,3時間という長時間番組であったにもかかわらず,関東地区の平均視聴率が19.7%と高く,瞬間最高視聴率が28%に達したようだ。こういうデータからすると,やっぱり僕のような意見は恐らく少数意見なのだろう(泣)。

 

 だけどね。このジジイは敢えて言う。「日本国民に告ぐ!(フィヒテ風),もう大食い企画などはやめよ!こういう番組に釘付けになるようなまねはするな!」と。飽食の時代といわれているが,もっと食べ物を大切にしよう。この瞬間にも夥しい人々が飢餓で死亡している。こんな企画のために食料を無駄にするくらいなら,食料不足の難民キャンプで炊き出しをしたらどうだ。それに,食べ物というのは,「いただきます。」といって,味わいながら,美味しいと言いながら食べるもの。苦痛に顔をゆがめながら,吐きそうになりながら食べるものではない!テレビ番組に「バラエティー」というジャンルがあるように,確かに限りある電波を独占するのであれば番組にも多種多様なものを取り入れるべきではあろう。でも余計なお世話だろうが,どうせ夜の3時間を使うなら,もっとためになる企画をして欲しい。

 

 この大食い企画はテレビ東京系列の番組である。もともとテレビ東京系列の番組は僕は好きな方なのである。例えば,旅番組なんかはとてもイイと思うし,楽しんでいる。でも,さきほど挙げた視聴率は,テレビ東京としては今年一番の成績のようだ。おそらくは担当者や首脳陣もこれに気をよくしてますます過激なフードファイトものを企画してしまうのではないか。やはり所詮僕のような考えは少数意見なのだろう。

2009/08/31

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 衆議院議員総選挙が終わった。民主党が308議席を獲得し,自由民主党が大敗を喫した。日本の政治状況もこれで1955年以来の体制が完全に崩壊した。

 

 たかが弁護士のブログの中であまり政治的なことは書きたくないが,今日はほんの少しだけ書いてみたい。本来ならば,国民の審判が下され,新たな政権の担い手が決まった訳だから,大いなる期待と支持をすべきなのかもしれないが,残念ながらそういう気にはなれないのである。何かしら今回の選挙は,とにかく一度政権交代させてみようということが自己目的化されているようでならず,実は本当に重要なのは,その政権の担い手が今後どのような政策を実現していくのか,今後どのような法案を通していくのかという点だと思うのである。先にも述べたように,本来ならば大いなる期待と支持をすべきところ,僕の底意地の悪さが頭をもたげ,「どこまでもつかお手並み拝見だ」などといった了見なのである。正直言うとね・・・。

 

 民主党は今回のマニフェストには記載しなかった項目で,従前から政策集には明記していた諸項目については今後どうするのであろうか。それらの諸項目の中には,実際に法案化され,連立与党により衆議院で3分の2以上の多数で再可決されてしまっては困るようなものが多く存在する。それだけはやめて欲しいというようなものが。それに俗耳に入りやすい政権公約に関する具体的財源をどう確保するのか不安はあるし,本当に必要な予算まで削られたらどうしよう。それに民主党がマニフェストに明記している「東アジア共同体」というのは一体どんなものなのだろうか,想像もできない。あぁ,それに今回の選挙を経て無数の小沢チルドレンも誕生するであろう。

 

 まぁ,これは大きな地殻変動であるし,ときの声かもしれない。自由民主党の中の変な人を除外してまともな人だけが核になり,これに寄り合い所帯の民主党の中の極めてまっとうな人だけが集まって,政権の受け皿になり得る,ちゃんとした政党が結成されればいいなと思う(いわゆる政界再編)。それにしても静岡7区で当選した城内実氏はあっぱれであるし,こういう定見があり見識があり,根性のある代議士の誕生を望んでいる。岡山の平沼赳夫氏,福井の稲田朋美氏,岐阜の古屋圭司氏,東京の下村博文氏らも同様に期待しており,今回の当選は誠に喜ばしい。

 

 今回の選挙結果を目の当たりにして,思わず思い浮かんだ言葉が「是非に及ばず」である。死の直前にこの言葉を述べた織田信長のように何も謀反を起こされた訳ではないが,何故かしらこの言葉が頭に浮かんだのである。

2009/08/11

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 最近は昔ほどテレビを見ることはなくなったが,NHK教育のぜんまいざむらいは毎日欠かさず見ているし,楽しみにしている。また,僕の住む地域では毎週日曜日の午後1時30分から3時まで,日本テレビ系列で(制作は読売テレビか)放映される「たかじんのそこまで言って委員会」という番組もよく見ている。実はこれもぜんまいざむらいと並んで結構楽しみにしている番組である。おとといの日曜日(8月9日)に放映されたこの番組を見ていたが,思わず腹を抱えて笑ってしまった。テレビを見ていてこんなに笑ったのは最近にないくらいであった。番組制作者にはこれからも頑張って欲しいし,笑いに飢えている僕をこれからも是非喜ばせて欲しい。

 

 さてそれにしても,今度の衆議院議員総選挙の投票日は8月30日だから,もうあと3週間を切ってしまった。どうやらマスコミの世論調査でも,今度ばかりは政権担当政党に交代があるようである。あまりブログなどで政治的なことは言いたくはないが,僕も有権者,納税者(タックスペイヤー)として,為政者には声を大にして言いたい。このような政権交代を繰り返しつつも,くれぐれも日本を良い方向に導いて欲しい。

 

 さて・・・・・と,以下の記述は別に他意がある訳ではない。「読書家」の僕が最近呼んだ本の書評程度のこととして受け取って欲しい。「民主党解剖」(産経新聞政治部,産経新聞出版)という本が非常に面白いし,参考になった。これは産経新聞に連載されていた記事を中心として書籍化されたものだが,これらの記事だけでなく,特に「第五部『次の内閣』とは何か」という部分なども大変参考になる。マスコミには失望させられることがとても多い中で,産経新聞,GJ(グッジョブ)であろう。

                              

2009/07/30

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 今度の衆議院議員総選挙の投票日は8月30日だから,もうあと1か月である。前回の総選挙では,小泉元首相率いる自民党が,ほとんど「郵政民営化」の可否のみを争点として大勝した。早いものであれからもう4年が経った。

 

 前回の選挙時でも,本当のところは年金,医療などのセーフティネットの問題,教育の問題,安全保障の問題など,国家の存立や国民生活に直結する重要問題が山積していたにもかかわらず,総選挙は,いわゆる「小泉劇場」がクローズアップされた。僕が疑問に思っているのは,何も自民党が大勝したからではない。選挙の際のマスコミの取り上げ方が非常に皮相的で,浅薄で,あたかもマスコミこそ衆愚政治の元凶のような存在だったからである。

 

 小泉元首相は,「官から民へ」,「民にできることは民で」,「聖域なき構造改革」,「抵抗勢力」など,一般市民の耳に残りやすいワンフレーズを連発し(いわゆるワン・フレーズ・ポリティックス),マスコミも競って「小泉劇場」を演出した。マスコミは,「抵抗勢力」とそこに送られた刺客とのバトルをおもしろ可笑しく報道し,ホリエモンやその他の有名人を中心にスポットライトを当てた。政策の中身などは二の次だ。国民もそれに乗せられて,「改革」はいいに決まっているではないかといったような感じで,何やらイメージで投票してしまった嫌いはないのか。挙げ句には,「小泉チルドレン」まで多数誕生してしまった(くどいようだが,僕は何も自民党が大勝したことに不満をもっているのではない)。

 

 今回の選挙では,マスコミは,政権選択選挙,政権交代などという言葉を連発している。それに,もう政権交代が前提となっているかのようなマスコミの記事もある。マスコミにお願いしたいのは,あまり偏ることなく,個々の候補者も大事だが,くれぐれも各政党の政策内容(財源確保の問題を含む)を国民に分かりやすく伝えるようにして欲しい。総選挙は,国家の根幹にかかわる重大事だ。また,何よりも選挙民自身が選良のため,熟慮しなければならない。政策内容もそうだし,各政党にはどのような人たちがいて,どのような考えをもって行動しているのかについても貪欲に情報収集しなければならない。例えば,こういう政権になったら,恐らくこういったような法案が次々に提出され,立法化されちゃうのではないかなー,なんていう想像力をたくましくすべきなんじゃ,ないでしょうか。くれぐれもイメージで投票するようなことは避けなければならないと思うんでやんす。

 

 いずれにしても,これからは,来し方行く末をじっくりと考える1か月である。

2009/07/06

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 これまでの僕のブログ内容を振り返ってみても判るように,あまり政治的なことは話題にしてこなかったし,いろいろなことを考えてつとめてそうしていた節もある。でも,近頃の東国原英夫宮崎県知事の発言やマスメディアでの露出ぶりを前に,どうしても一言述べておきたくなった。

 

 東国原知事は,自民党の古賀誠選挙対策委員長から同党からの衆院選出馬の打診を受けた際,自分を自民党の総裁候補にすることを条件にしたということである。僕としては最初にこのニュースを目にした時,どうせ断るならもっと別の冗談で断ればいいのにと思っていたところ,その後の言動を総合すると東国原知事はどうやら本気らしい。その数日後に,東国原知事は高千穂町で開いた県民との対話集会で,自分が行けば自民党は負けないし,負けさせないなどといった発言をし,さらにその数日後には,大阪府庁で橋下大阪府知事と記者会見をした際,自分が総理になったら橋下知事には地方分権で手伝ってもらいたいという趣旨の発言もしている。気分が悪くなった。明治維新の時代,大久保利通の死後に事実上明治政府を支え,内閣制度を確立し,初代内閣総理大臣になった伊藤博文と,あの東国原知事とが,内閣総理大臣としての肩書きが一時的にでも同じというのでは,少なくとも僕の納得性が得られない。まぁ,人間,自分の値踏みもできなくなったら終わりなんじゃないでしょうかしら。それに自民党及びその関係者の中でも,それほど人材が払底しているとも思えないのだけれど。

 

 今は東国原知事はマスコミの「寵児」なのだろう。メディアへの露出度が半端ではない。でも,僕のマスコミへの不信感も半端ではない。というのも,マスコミの報道姿勢は,安倍内閣の時と福田内閣の時とでは明らかに違うし,それ以外の各場面でも公正さを疑わざるを得ないことが多々ある(いわゆるヤラセの問題やねつ造も)。さらに,政治の皮相的な面しか取り上げなかったり,何かイメージだけを先行させている嫌いもある。それに本当に話題にして欲しかったり,報道して欲しかったりする項目が,何か圧力でも受けているかのように,どういう訳か取り上げられないことも多い。

 

 先の東国原知事の言動といい,マスコミの現状といい,非常に浮薄な感じがする。僕は絶対にこのような浮薄な感じには乗せられないようにしようと肝に銘じている。今日はいつになく暗い感じのブログ内容になったが,決して機嫌が悪い訳ではなく,朝食でいただいた納豆とアジの開きの美味さにはヒジョーに満足している。

2009/06/25

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 社会に対して不満ばかり感じている渋面の爺さんと誤解されるのを覚悟で,先日出くわした2つの出来事,不満について敢えて述べてみたい(本当はそういう爺さんじゃないんでやんすよー(笑))。

 

 まず1つ。客待ちで待機していたタクシーに乗り込んだ時のこと。もろに,しかも強く,タバコのにおいがしたのである。確かタクシー「全車禁煙」という英断,実施に踏み切ったなずなのに・・・。いわゆる流しのタクシーを止めて乗り込む時には,場合によってはその前の乗客が吸っていたタバコの「残り香」に出くわすことはある。でも,今回のは客待ち待機のタクシーであり,中でこっそり運転手さんが一服していた可能性もある(前の乗客のせいだというなら,換気しておけば良い。)。もしそうだとしたら,プロ意識が希薄過ぎる。その場の真実は分からないが,せいぜい「無言の圧力」をかけてやった。

 

 2つ目。司法修習生とランチに行った時のこと。感じの良い和風レストランであったが,あいにく一番広い開放的なスペースが一杯で,割と狭いスペースに案内された。そこには,それでも2人掛け程度の大きさのテーブルが5卓くらいあり,僕らが着席したらどのテーブルも満席となった。そこまではよいのだし,料理も大層美味かった。でも,隣のテーブルに坐っていた50歳半ばと思われる会社員風の2人の男性の会話の騒々しいこと。特にそのうちの年上で目上と思われる方は,周囲を全くはばかることなく「ワッハッハー」という甲高い笑い声を連発していたのだ。音はいろんな伝わり方をするが,そのときは,周りの人の耳をつんざくような感じ,つまり空気を振動させ,周囲の者の鼓膜を遠慮なく暴力的に揺さぶるような笑い声だったのである。僕は内心,「もういい歳なんだし,分別盛りなんだろう。もう少し周りの人に対する配慮をしたらどうだ!」と思った(怒)。他のテーブルの人たちは,食事と会話を楽しみ,その会話たるや他のテーブルの人に聞こえるか聞こえないかといったようなもので,いい雰囲気だったのに。さきほどの初老の不心得者の甲高い声だけが,ほどよい「静謐」を壊してしまったのである。

2009/05/21

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 少し前,僕の甥(姉の三男)が名古屋駅構内かその周辺で財布を落とした。中には運転免許証やクレジットカードなど大切な物が含まれていて,僕も直後の対応などについて姉から相談を受けたくらいだ。そうしたら,やがて所轄の警察署から「遺失物の届け出があったから,来て欲しい。」との連絡があり,甥は紛失したままの姿の財布を再び手にすることができたとのこと。そういえば,僕自身も今から約20年ほど前,公衆電話ボックスに財布を置き忘れたことがあった。慌てて電話ボックスに戻ったが財布は見当たらなかった。でも,すぐに名古屋の千種警察署から電話があり,置き忘れたままの姿の財布が僕の所に戻ってきたことがあった。

 

 今も昔も,落としてしまった財布がそのままの姿で手元に戻ってくるのである。日本という国はすごい・・・・・。国語事典には,民度とは「人民の生活程度」と記載されているが,高い,低いという用いられ方をする場合,それは道徳心(モラル)という意味が中心であろう。その意味からすれば,手前味噌ながら,日本人の民度はまだまだ極めて高いと思っている。それは長い歴史の中で形成され,法統連綿と続いてきた。日本人の高い民度が長い歴史の中で形成されてきたという点は,最近読んだ「世界の偉人たちが贈る日本賛辞の至言33撰」(波田野毅著,ごま書房)という本の中でも指摘されているし,身をもって感じていることでもある。この本の中から,日本ないし日本人に対して贈られた多くの賛辞の中から2つほどを引用してみよう(同著26~27頁,36~37頁)。

 

 「この国の人々は今までに発見された国民のなかで最高であり、日本人より優れている人びとは、異教徒のあいだでは見つけられないでしょう。彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がありません。驚くほど名誉心の強い人びとで、他の何ものよりも名誉を重んじます。大部分の人びとは貧しいのですが、武士も、そうでない人びとも、貧しいことを不名誉と思っていません」(フランシスコ・ザビエル)

 

 「外国人は日本に数ヶ月いた上で、徐々に次のようなことに気がつき始める。即ち彼は、日本人にすべてを教える気でいたのであるが、驚くことには、また残念ながら、自分の国で人道の名に於て道徳的教訓の重荷になっている善徳や品性を、日本人は生まれながらに持っているらしいことである。衣服の簡素、家庭の整理、周囲の清潔、自然及びすべての自然物に対する愛、あっさりして魅力に富む芸術、挙動の礼儀正しさ、他人の感情に就いての思いやり・・・・これ等は恵まれた階級の人々ばかりでなく、最も貧しい人々も持っている特質である」(エドワード・シルヴェスター・モース)

 

 うれしいじゃありませんか。冒頭に挙げた2つの例も(甥の財布も僕の財布もそのままの姿で手元に戻ってきたこと),外国人がくれた賛辞のうちの「善良」,「名誉」,「思いやり」の具現化であり,日本人の民度の高さを裏付けるものでしょう。それは決して「逝きし世の面影」だけにとどまらず,日本人のアイデンティティーとして今後も守っていくべきものだと思うのでありまする。

2009/04/28

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 少し前まで(今も?),お笑い芸人のだいたひかるが「あたしだけ?」というネタでがんばっていたが,こんな風に思うのは僕だけかと不安になることがある。それは,一部の人間による傍若無人な自転車の運転方法に対する恐怖と怒りである。僕は,種田山頭火のように歩くのが好きなのに,傍若無人な運転方法で自転車に乗っている一部の不心得者(以下「彼ら」という。)のために,安心して歩行ができないのである。少なくとも何となく気ぜわしくなるのである。

 

 今月13日にも,千葉県船橋市で,無灯火の自転車に乗り,前をよく見ていなかった男子高校生が横断歩道を渡っていた63歳の会社員に衝突させ,死亡させている。自転車といえども乗り方によっては殺傷能力がある。警察庁の統計によると,平成20年度に自転車同士あるいは自転車対歩行者の間で発生した事故件数は合計7264件である。でもこれは警察統計に上がった件数であり,全国のあちこちで大なり小なり発生している自転車がらみの事故の実数はかなりの件数であることが推測できる。

 

 道路交通法上は,自転車は「自転車及び歩行者専用の標識」がある場所あるいは一定の例外を除いて,車道通行が原則になっており,しかも歩道を通行するときも,自転車は車道寄りの部分を徐行しなければならないし,歩行者(当然,種田山頭火のように歩いている僕も含まれている。)の通行を妨げるような場合は一時停止しなければならず,さらに歩行者の通行を妨げないような速度と方法で通行しなければならないことになっている。

 

 で,でも・・・・・・。現実に街角の至る所で目にする光景はというと・・・。彼らは歩行者が比較的多い場所でもすごいスピードですり抜けるように走行しているし,歩行者とすれ違うにはすこし狭い幅員の場所でも停止しようとしない(換言すれば歩行者が道を譲らなければ「衝突」という事態が発生する),さらに信号が変わろうとする直前,彼らは何とか道路を渡りきろうとして従前にも増してスピードを上げ,周囲の状況が目に入らない「視野」になっているし,挙げ句はメールを打ったり通話しながらの走行も珍しくない。街角で,猛スピードで自転車を走行させている彼らを見る時,あんなスピードで不測の事態に対応できるのかと思う。幼児が不意に列からはみ出すかもしれないし,老人がよろけることもあるかもしれない。そして,路地から歩行者が出てくることがあるかもしれないのだ。彼らの猛スピードの自転車と人とが衝突したらどうなるのよ。そんな風に思うのは「あたしだけ?」。彼らには,危険予知能力を含む想像力をたくましくして欲しいし,何よりも歩行者(当然,種田山頭火のように歩いている僕も含まれている。)を思いやるメンタリティーを期待したい。

 

 くどくなってしまうが,僕が腹に据えかねているのは,彼らの自転車の乗り方なのである。もちろん自転車は本当に有用な乗り物だし,僕だって乗ることもある。また,自転車に乗っている人の中には,自転車版の「江戸しぐさ」,「往来しぐさ」を実践している好感のもてる人たちもいる。人間にとって有用な物だけに,どうせ乗るならこういう人たちのように乗ってよ。

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