3日ほど完全にお酒を止めていたら,割りと体調も良く,体重も僅かながら減った。前にもこのブログで書いたが,僕は非常に分かりやすい体なのだ。「酒は百薬の長」と言うから,適量だったらむしろ血行が良くなったり,よく眠れたりするから薬になる。だけど,飲んでて楽しかったり興が乗ったりすると,つい量が過ぎてしまう。しかも僕の場合はつまみがないと飲めないので,やはり太ってしまうのだ。お酒もほどほどにして標準体重に戻そうと思う。
それにしても,昨日のジャイアンツは情けない。本拠地東京ドームで3回までに6対0でリードしていたのに,その後がいけない。要するに打線がせっかく頑張っているのに,投手がだめなのだ。不用意な投球,だから連続してホームランを打たれ,あっという間にリードが3点になる。代わった投手はというと,最初の打者には全くストライクを取れずにストレートの四球を与え,その直後に2ランホームランを簡単に打たれ,これまたあっという間に1点差になる始末。最終的には逆転負けを喫した訳である。打線が頑張って7点取っても,相手に9点も取られちゃ・・・。今年はグライシンガーも一軍登録できないし,投手陣に不安がある。
ついでに言わせてもらうと,名古屋グランパスは現在4勝1敗,勝ち点12で4位につけている。得点10,失点4(得失点差6)というのも評価できる。しかも,グランパスはサンフレッチェ広島と共に,現時点では他チームより消化試合が1試合少ないため,潜在的にはもっと上位にいると言ってもいい。しかし,しかしだ。試合内容を見ていると,やはり本当に強いのかという疑問がある。ここんとこ,3試合連続で2-0で勝利し,無失点で抑えていることは評価できるとしても,中盤を機能させているとは思えないし,流れの中での得点が少ない。例えば,ジュビロ磐田戦の開始早々のブルザノビッチの約70メートルのロングシュートは風に乗った幸運なものだったし,リーグ戦のその次のヴィッセル神戸戦の2得点もいずれもブルザノビッチのフリーキックがゴールに結びついたものだった。さらにその次の京都サンガFC戦の2得点のうちの1点はやはりセットプレーからの得点である。流れの中で得点できていないことが気になるのである。試合後の闘莉王のコメントも,今のグランパスには課題も多く,必ずしも試合内容に満足はしていないというものだった。年間王者を目指して是非修正してもらいたい。
読売巨人軍の木村拓哉内野守備走塁コーチが急逝した。誠に残念である。37歳で鬼籍に入ることになろうとは・・・。記者会見で原監督は涙を流していたし,グラウンドでは阿部慎之助主将ら多くの選手がアンダーシャツや帽子で涙をぬぐっていた。その人柄が偲ばれるし,プロ野球選手として尊敬を集めていたこともうかがえる。
選手とコーチとでは当然に立場も異なるし,中間管理職としての苦悩もあったのかもしれない。野球に真摯に向き合い,よりよい仕事をしようという意識が高いだけプレッシャーもあったであろう。ネットで見た写真のうち,木村コーチが広島カープの現役選手だった頃,グラウンド上で長嶋茂雄巨人軍元監督のアドバイスを受けている様子を写したものがあった。その写真の長嶋元監督の表情は愛情に溢れ,一方の木村選手はヘルメットを取り,ほぼ直立不動の姿勢で熱心かつ真摯に長嶋さんの話に聞き入っていた。木村コーチはそういう選手だったのだ。ジャイアンツに移ってからの木村選手の活躍振り,時には捕手もやり,確実に犠打をこなし,俊足をとばしていたあの姿は記憶に残っている。心からご冥福をお祈りする。
吉田兼好の徒然草の第155段には,次のような文章がある。
「死期(しご)は序を待たず。死は前よりしも來らず、かねて後(うしろ)に迫れり。人みな死ある事を知りて、待つ事しかも急ならざるに、覺えずして來る。沖の干潟遥かなれども、磯より潮の滿つるが如し。」
これは,春夏秋冬の四季には順序があるけれども,死期には順番がない。死というものは前から来るとばかり思っているが,実は人が気づかないうちに後ろから迫っている。死が迫っているのを知らないうちに死は突然やってくるのである。沖の干潟は遥か遠くに見えるけれど,気づいてみたら足もとの磯から潮が満ちてくるようなものである,というほどの意味だそうだ。いつ死んでもいいような人生,仕事も立派にやり,生活も十分に楽しむような人生を送りたいものである。
わが読売巨人軍は,開幕戦こそ勝利したが,その後2連敗。ようやく昨日勝って2勝2敗の五分になった。本当は2戦目のゴンザレス投手の試合で勝って勢いに乗りたかったところだけど,ちょっと力んでしまったみたいだ。それに,まだ打線に爆発力が感じられない。・・・でも,何しろシーズンは長丁場だからどうということはない。巨人には,セ・リーグ4連覇,日本一2連覇を目指して頑張ってもらいたい。このプロ野球は,やはり世界に誇る日本の文化の一つである。球場などでビールを飲みながら観戦していると,ほのぼのとした気分になるし,その治安の良さといい,日本人に生まれて本当に良かったなと実感するのである。
僕が生まれて初めてプロ野球を観戦したのは,確か10歳ころだったと思う。今は亡き父に連れて行ってもらった。当時は中日球場という名前で,その試合は中日ドラゴンズ対産経アトムズだった。産経アトムズというのは今のヤクルトスワローズの前身である。産経アトムズなんて今の若い人は当然知らない訳で,僕がどんだけ年寄りなのかがバレバレである(笑)。初めてプロ野球を観戦したこの試合のことで覚えていることは,3つほどある。1つは,父が連れて行ってくれるという約束は数日前からしていて,僕は気も狂わんばかりに楽しみにしていた。今にして思えば,父はすごく僕を可愛がってくれていた。ところが,父の仕事の関係で行くことができるかどうか危うくなっていた。・・・・父は仕事からなかなか帰ってこない。僕は諦めてベッドで泣きながら,涙を目元に溜ながら横になっていた。いつの間にか寝てしまっていたが,急に揺り動かされ,「しげる,行くぞ!」という父の声で目覚めた。それからは有頂天で球場に向かったのだ。
覚えていることの2つ目は,産経アトムズというチームは,その当時,ロバーツ,ジャクソンという2人の強力な黒人選手がいて,途方もなく威圧感があった。この2人はその試合でも活躍したことを覚えている。この日は確かダブルヘッダーだったと記憶しているが,勝敗は今となっては覚えていない。
覚えていることの3つ目は,球場で買い求めた選手名鑑のようなものの表紙が中日ドラゴンズの高木守道選手であり,当時はすごくカッコ良かったということだ。守備も堅く,軽快でやはり一流選手だった。
このように父と一緒に観戦したこの試合が僕のプロ野球体験の初めだった。話は変わるが,この当時は「産経」というのが一体何なのか子どもの僕には全く分からなかった。実は,そう,ご存知,産経新聞なのだ。それから数十年経った今,僕はこの産経新聞は,メディアとして非常に良い仕事をしていると思っている。はっきり申し上げて,社会の木鐸として評価できるメディアは,現在ではこの産経新聞のみであるとさえ思える。先日も産経新聞は,中国資本が日本の水源地の買収活動をしており,危機感をもった林野庁が事実調査に入ったという記事を掲載していた。また,選択的夫婦別姓法案に関する「未来予想図 選択的夫婦別姓(上),(中),(下)」の記事もグッジョブである。産経新聞がかつてのようにプロ野球の球団をもったら,巨人と同じくらい応援するのにな(笑)。
あのー,・・・月曜日の朝にしてはまあまあ上機嫌なんです。3月6日(土)のJリーグ開幕戦で名古屋グランパスがガンバ大阪を下し,勝利したからです。
前にもこのブログで書いたけど,今年のグランパスはすごく良さげな選手補強をして,もうJリーグ屈指の戦力を誇るまでになっているから,とても期待しているのです。開幕戦に勝利して良いスタートを切ることはとても重要なんだけど,先の土曜日の開幕戦は別の意味で僕的にはとても重要だったのであります。そう,・・・相手がガンバ大阪だったからです。
まずは,今年の元旦に行われた天皇杯決勝で,名古屋グランパスはガンバ大阪に1-4で屈辱的な大敗を喫しました。正月早々,とても悔しい思いをしたのであります。グランパスとしても,同じプロチームとして同じ相手に大切な試合で再び負けるわけにはいかなかったのよ。
それに,僕はJリーグが始まった平成5年以来,ずっと名古屋グランパスを応援してきたけれど,同期入社のガンバ大阪にはとても苦手というか,複雑な印象を持っていました。というのも,名古屋グランパスはJリーグ発足以降,このガンバ大阪にいきなり9連敗くらいしたからです。なかなか勝てなかったのです。Jリーグの初めころの奇妙な現象は,名古屋グランパスと浦和レッズの間でも起こりました。浦和レッズは名古屋グランパスにはなかなか勝てなかったのです。そして今度は,ガンバ大阪はというと浦和レッズには戦績が悪かったのです。要するにこの3チームは下位の方で三つどもえの様相を呈していたのです。なお,名古屋グランパスの名誉のために言っておくと,ガンバ大阪には9連敗くらいしたにもかかわらず,現在では17勝22敗(引き分け数は忘れました)となっており,その後はかなり盛り返しております。
その三つどもえのメンバーであった浦和レッズも,ガンバ大阪も年間王者に輝いたことが1度ずつあります。わが名古屋グランパスはというと,天皇杯こそ2度制覇してはいるものの,リーグ戦の年間優勝に輝いたことはありません。そういう訳で,今年こそリーグ優勝して欲しい訳です。ただし,第2節はこれまた優勝候補の一角となっている川崎フロンターレとの対戦ですから,これにも勝利すれば相当に勢いがつきます。開幕のガンバ大阪戦は,僕は奈良に旅行していたのでテレビで観ることができませんでした。だからグランパスがどんな試合をしたのかは分かりませんが,FWの玉田とケネディという,点を取るべき人がちゃんと取ったので良かったのではないかと思います。何よりも勝利というのがいいですね。名古屋グランパス,今年こそ頑張れー。
どうしても気になるんだよな,名古屋グランパスが。プロ野球はガチガチの読売巨人軍のファンだけど,サッカーJリーグとなると,やはりグランパスに頑張ってもらいたいのである。これはJリーグが発足した平成5年以来ずっとである。一度も浮気をしたことはない。僕も名古屋生まれの名古屋育ちだからね。じゃー,何で巨人ファンなんだよっ,と突っ込まれたら,ガキのころに長嶋茂雄という不世出の選手に惚れたからだよと弁明することになる。この名古屋グランパスは天皇杯を2度制しているが,リーグ戦の年間王者に輝いたことはないのである。年間王者に一番近かった時期は,イングランド・プレミアリーグのアーセナルの監督をしているアーセン・ベンゲルの時だったけど・・・。
ストイコヴィッチ監督の負けず嫌いは大いに評価できるが,失礼ながら学習能力,修正能力をもう少し高めてもらえればなあと思う。昨年度9位という成績は,選手層などのことを考えると非常に不満なのである。特に今期は,大分トリニータからMFの金崎,浦和レッズからDFの闘莉王,それに何と,元コロンビア代表で若いMFのダニルソン・コルドバも補強している。MFとしては以前からマギヌンもいるし,三都主アレサンドロもいる。す,凄い中盤ではないか。さらには,FWにはオーストラリア代表のケネディ,日本代表の玉田もいる。GKはもちろん日本代表の楢崎。もう戦力的にはJリーグ屈指である。これで優勝できなければ・・・。ただ,監督に言いたいのは,個人技に優れたタレントを集めていれば何とかなるという甘い考えをもたないこと。あくまでも,戦術の共通理解,約束事を徹底しつつ,バラエティに富んだ攻撃をして欲しい。今の日本代表の岡田監督の戦い方みたいに硬直的ではないやつね。
頼むよ!本当に。
男子サッカーの東アジア選手権の初戦の相手は中国だったが,何と,0-0のスコアレスドローに終わってしまった。あれれの,れー,である。試合終了後の観客のブーイングも無理はない。僕もテレビ中継を見ていて,季節どおりのお寒い内容に思わず途中でチャンネルを変えてしまった。
中盤からの組立ができず,決定機があまり迎えられなかった。ボール支配率だってそんなに差はない。日本代表としてのチーム作りがまだできていないのではないかと思う。だって,チーム戦術というのが明確でなかったし,有機的に機能しているという感じがしなかったのである。
でも僕が一番気になったのは,試合終了後の岡田監督の記者会見における発言内容である。岡田監督は「完全に満足してないが,今の時期にこういう試合ができた。ワールドカップに向けてそんなに問題があると思っていない。」だと。あのー,完全でなくても満足されたら困るんだけど。「こういう試合ができた」と良い評価をされても困るんだけど。「そんなに問題があると思っていない」と思われても困るんだけど・・・。
この中国といい,前の試合でも日本がスコアレスドローに終わったエクアドルといい,いずれもワールドカップ出場を逃したチームである。危機感が足りないのではないか。課題を自覚し,修正していく能力こそ,監督に要求されているのだ。あの岡田監督のコメントを聞いて,二度ビックリである。この岡田監督は,ワールドカップ4強が目標であるという。彼が試合終了後のコメントどおりの了見ならば,そのような目標は民主党のマニフェストのようになるであろう。
あー,それから,名古屋グランパスのストイコヴィッチ監督,今年こそ頼むよ。本当にっ!元旦の天皇杯ではガンバ大阪に1-4の大敗を喫したにもかかわらず,試合後の監督のコメントからは不安しか感じなかった。浦和からはDF闘莉王,大分からはMF金崎を補強し,もうJリーグ屈指といってもいいタレントを揃えたのだから,チーム戦術を徹底して有機的に機能する,ものすごく強いチームにしなければおかしいのだ。頼むよ,本当に。それでダメなら,先頃2-0で中国に圧勝したなでしこジャパンしか応援しないぞ!
風邪からの病み上がりではあったが,土曜日と日曜日に連日ゴルフをやった。気の置けない人たちとのゴルフだったので,気楽にゴルフを楽しむことができた。僕はできるだけ運動した方が良いからと,ゴルフ中でもカートには乗らずに歩くようにしている。税務調査に入られて精神的に凹み,風邪からの病み上がりとはいえ,ゴルフを二日連続でやったのだから(しかもできるだけカートに乗らず),僕も結構元気である。見直してしまった。
この連日ゴルフは,幸い,2日とも小春日和であった。土曜日などはセーターを脱ぎシャツ一枚でプレーしたくらいである。いつも思うのだけれど,冬の清々しい空気の中で,小春日和を愉しむのは本当に素晴らしい。あとはスコアだけだ。スコアが伸びない理由は,再三再四このブログでも述べているように,「早打ち」と「力み」である。分かっちゃいるけどやめられない。・・・でも,本当に次からは「早打ち」と「力み」を根絶して,記録的なスコアを達成したい!
ところで,名古屋グランパスはどうであろうか。本当に元気なのだろうか。天皇杯のベスト4進出をかけたFC岐阜との対戦では,3-0で勝利し,ベスト4に進出した。FWのケネディのハットトリックであった。まずは勝てたことは素直に喜べる。ここまできたら元日決戦まで進出し,3度目の天皇杯制覇を目指してもらいたい。決勝進出をかけた対戦相手は清水エスパルスである。これまでの対戦成績は,確か,引き分けの数は定かでないけど,勝ち負けからすれば名古屋グランパスの17勝18敗ではないだろうか。拮抗した成績である。何とか頑張って欲しい。FWのケネディは長身でポストプレーができ,安定している。ただ,名古屋グランパスが前に天皇杯を制した時は,ストイコビッチ,平野,岡山らがシュートを決め,どこからでも点が取れるという意味で本当の強さを感じた。今のチーム状態からすればそこまでは期待できないが,人材は揃っているのだから,戦術と選手間の共通理解を徹底して,是非とも天皇杯を制して欲しい。
先週の土曜日は顧問先のゴルフコンペに参加した。調子が悪く,スコアがどん底だった頃は行くのもおっくうだったけど,最近は以前ほどスコアは悪くないので,ゴルフを心から楽しみに行った。その1週間はずっと天気は悪くなかったのに,その土曜日に限って天気がいまいちだった。
ラウンド中は特に前半に雨が降り,傘を差さなければならないホールがかなりあった。でも僕の場合,強がりではないけれど,ゴルフ場での雨はそれほど嫌いではない。雨でしっとり濡れたコースも,いかにも自然と自分が一体になっているようで悪くはない。それと・・・以前にもこのブログで書いたことがあったが,傘を差しながらフェアウェイを歩いていると,どうしても「あめふりくまのこ」のメロディーが頭の中をめぐるのである。この歌は,子どものころから大好きな歌であった(鶴見正夫作詞,湯山昭作曲)。傘を差してフェアウェイを歩く時にこの歌のメロディーが浮かんでくるというのは,もう条件反射みたいなことになっている。
「おやまに あめがふりました」
「あとから あとから ふってきて」
「ちょろちょろ おがわが できました」
「いたずら くまのこ かけてきて」
「そうっと のぞいて みてました」
「さかなが いるかと みてました」
・・・・・・・・・・・・
こういう歌である。名曲だと思う。こういう名曲を今でも小学生にちゃんと教えてくれているのだろうか。このメロディーを頭にめぐらせながらのラウンドの結果はというと,いつものとおりであるが,ひところのどん底は脱した感はある。二番底がこないことを願っているが。
ゴルフと言えば,第74回日本オープンゴルフ選手権競技の最終日の模様を録画で見たが,これまで優勝経験がなかった小田龍一が3人によるプレーオフを制して初優勝した。初優勝が国内メジャータイトルだったから,喜びもひとしおだったろう。この選手に特に好感が持てたのは,ひたむきさが感じられたのと,プレーオフ第1ホール目のティーショットを打つ前に,他の2選手らに対し,「お願いします。」と丁寧に礼儀正しく挨拶をしたからである。こういうマナーの良さは見習うべきである。
いやー,凄い運転だった。朝一番で拘置所に接見(面会)に行き,それを終えて事務所に向かう途中で乗ったタクシーのことである。左折する時は横断歩道上の歩行者を縫うようにして通過するし,交差点の「止まれ」の表示は無視してほとんど減速することもなく進行するし,乗っていてハラハラしたのである。どうやら世の中には,車を運転していて,「少しでも速く」,「少しでも前へ」という意識に取り憑かれた人が存在するのだと思った。ゆゆしきことである。交通法規の遵守と交通マナーの向上については,行政としても絶えず課題としていかなければならないだろう。
名古屋グランパスが,リーグ戦で三連覇を目指す鹿島アントラーズに4-1で勝利した。しかも敵地カシマスタジアムで。グランパスの今年の成績ではリーグ優勝は無理だが,この勝利は少しうれしかった。僕の心理としては,昔から何となくアントラーズには苦手意識というものがあった。なにしろJリーグが始まった平成5年の開幕戦の無惨な記憶があるからである。ワクワクして見た開幕戦は,リネカーを擁する名古屋とジーコを擁する鹿島との激突だったが,何と0-5の大敗を喫したのだ。その後も名古屋は,敵地カシマスタジアムでの連敗記録を続け,ようやくこの連敗が途切れたのが昨年だった。それが先日のカシマスタジアムで圧勝劇。やはり少しうれしい。現在では名古屋対鹿島戦の対戦成績はそれほどの開きはない。
次に,先日の川崎フロンターレ戦での勝利も少しうれしい。これはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)における4強入りをかけた戦いだったが,名古屋が3-1で勝利し,通算4ー3で4強入りを決めた。名古屋はこれまで川崎には分が悪い戦いを強いられていたが,ようやく溜飲を下げた。
でも,名古屋グランパスの課題もまだ多い。もう少し中盤の構成力を高めて欲しいし,戦術の共通認識を徹底し,攻撃面での連携を図って欲しい。
ジャイアンツは無事にセ・リーグ三連覇を達成したが,僕が小学生から高校生にかけて達成されたジャイアンツのV9を支えた名二塁手土井正三さんが先日亡くなった。背番号は6。しぶといバッターでバントも上手く,「いぶし銀」といった感じの選手だった。当時の記憶に残るオーダーとしては,1番センター柴田,2番セカンド土井,3番ファースト王,4番サード長嶋,5番レフト末次,6番ライト国松,7番キャッチャー森,8番ショート黒江,9番ピッチャー○○というオーダー。ピッチャーも錚々たるメンバーだったが,僕が特に好きだったのは先発は城之内投手,リリーフ・ストッパーは「8時半の男」といわれた宮田投手である。とにかく,先日鬼籍に入られた土井選手は,ジャイアンツのV9を支えた戦士だった。心からご冥福をお祈りします。
その土井さんに関する読売新聞の記事の中で,長嶋茂雄さんのエピソードに触れられていた。土井さんが亡くなる2週間ほど前に長嶋さんが病床にあった土井さんを見舞った。土井さんは最初は夢だと思っていたようだけど,長嶋さんが「おい土井!夢じゃないよ!オレだよ。」と声をかけた時は,土井さんは涙を浮かべて喜んだとのこと。また,その2年ほど前に,巨人軍通算5000勝記念のOB戦に長嶋さんも臨み,土井さんもその病床から車いすで東京ドームを訪れた。その控え室で,長嶋さんは,名女優オードリー・ヘプバーンの豪華写真集を土井さんにプレゼントしたとのこと。というのも,土井さんは,自分のみる夢に出てくるほどのヘプバーンの大ファンだったからだそうだ。
こういうエピソードに触れるにつけても,長嶋さんという人は本当に優しい人柄だと思う。優しい大人。
サウイフ モノニ ワタシハ ナリタイ(宮沢賢治風)